以前、日本で購入したこの本。
本はほとんど読んでいなくて主に付属のCDを聞いているのですが、
CDはフレーズを使った会話形式になっています。
眠るために聞こうと思ったのに、逆に目が覚めてしまったCD。
だって日本語の表現とドイツ語の表現がこうも違うのか!と感心してしまって。
簡単なドイツ語なので聞いたらわかるのですが、それの意味するところが違うというか
こうやって表現するのか~とびっくりすることが多いです。
たとえば「細かいことには目をつぶらなくちゃ」というフレーズで
ドイツ語だと「時には“5”を偶数にさせることも必要」。
5を偶数にさせるって文章は理解できたけど、それが意味するところまではわからず・・・
そんな驚きと発見が詰まった本です。
「仏頂面してるね」は、「7日間雨が降っているような顔をしているね」と表現。
うわー、お天気を使って表現するなんてドイツっぽい。
ちなみにこれは3日間や10日間というバリエーションもOKだそうです。
歴史的な背景とか、他にも別の単語が使えるとか、解説も面白いです。
「嫌だけど仕方ない」は、「酸っぱいりんごをかじる」
「寝た子を起こすな」は、「寝た犬を起こすな」
「誇張する」は、「蚊を象にする」ですって!笑える!
「歯に衣着せぬ」は、「歯を紙で隠す」
「尻に敷かれている」は、「スリッパの下にいる」
「根気が無い」は、「お尻の肉が無い(座ってられない)」
「役に立たない」は、「5番目の車輪だ」。車の国っぽい表現!
「同時に2つのことは出来ない」は、「同時に2つの結婚式で踊れない」
結婚式で踊るということが本当に伝統的なことなんだな、と改めて実感。
「ぼんやりしてる」は、「気の散った教授」
「そこが問題点」は、「胡椒の中のウサギ」
もう調理されてしまっているという意味なんだそうです、ちょっと残酷・・。
「目の前にある」は、「鼻の前にある」
なんか納得(笑)鼻が高いから目より鼻のほうが近そうだし。
「犬猿の仲」は、「犬と猫の仲」
お猿さんがあまりいない地域だし、犬と猿の愛称が悪いってのを知らないのかな。
へえ~と思うことがたくさんあります。
同じことを言うにも、国が違うと変わるものですね。
「優秀な働き手」のことを「馬小屋で一番いい馬」と表現するなど
馬や馬の道具などを使って表現されるものも多かったです。
「特別扱いはいりません」は「一番いいソーセージはいりません」
のように、THEドイツってのもありました。
あとはビールの樽を意味する使い回しも多かったです。
悪循環を「底の無い樽」と表現したりしていました。ほんと、お国柄ですね。
旦那いわく使うものもあればあまり使わない表現もあるみたいですが
「とにかくネガティブな表現が多いね~」と笑ってました。
たしかに、全体的にネガティブというか、アンラッキーな状況に使える言葉とか
そういうのが多いです、っていうかそういう言葉こそ使えるんですよね!
ほんと、面白い本に出合えてよかったです!