Living in Germany

ドイツ人と国際結婚。夫&娘とドイツ暮らしです。

 

 

 

 

☆Hebammeが見つからない!!

とても困って情報を探してもあまり見つからなかったこともあり、

もしかしたら同じように困っている方には助けになるかな、と思い

ここ3ヶ月ぐらいの自分の経験をずーっと書き留めていました。

なのでものすごーーく長いです。

 

テーマは「ヘバメについて」

 

ドイツで出産をする場合、Hebamme(ヘバメ)と呼ばれる助産婦さんにお世話になるようです。

病院で赤ちゃんを取り上げる助産婦さんもヘバメと呼ばれますが、

私が探しているのは妊娠中から主に出産後にお世話になるヘバメ。

出産後は自宅を毎日、その後徐々に日数をあけて数週間訪問してくれて

赤ちゃんの、そしてお母さんのサポートをしてくれるそうです。

 

お母さんの回復状態、授乳の状態、赤ちゃんの体調管理、沐浴方法、などなど

婦人科や小児科に行かなくても自宅訪問でそのようなサポートが受けられるそうです。

費用は保険でカバーされるとのこと。

家に訪問してくれる、つまり近所で探さなければなりません。

 

このヘバメさんの話は、ドイツに住む先輩ママさんたちのブログにもよく登場し

そういう存在が必要なんだなーと思っていました。

妊娠してから婦人科で定期健診を受けていますが、6ヶ月になっても

婦人科からヘバメについて触れることも無ければ、誰からも話はありません。

ここから時系列で書きます。

 

 

****妊娠3ヶ月ごろ****

 

誰も何も言わないけどきっとヘバメは必要なんだろうな、と思ったので

ヘバメを探したほうがいいみたい、と旦那に言うも、

そもそもヘバメなんて存在すら知らない旦那は「そんな何でもかんでも揃える必要は無い」と。

ベビーグッズもなんでも「そもそも最近の親たちは揃えすぎだ!」みたいな意見のある旦那。

ヘバメなんていらない(その時点では旦那はお金を払って来てもらう人と思っていた・・・)

 

私もヘバメという存在が絶対に必要なのか、できれば必要なのか、その辺の話はわからないし

でも周りの知り合いに聞く限り、多くの人が「とても助けられた」と口々に言うので

それに保険がカバーするということはそれだけ大切なことなんだと私は思います。

 

 

****そんなこんなで妊娠5ヶ月****

 

未だにヘバメのことは誰からも言われないけど、やっぱり探したほうがいいんじゃないかと

今住む町にいるヘバメ数名に連絡を入れるも、ことごとく「対応できない」との返答。

すでにみなさん予約で一杯なんだそうです。

「予約は妊娠10週目ぐらいにはしないとヘバメなんて見つかりませんよ」とも言われました。

 

妊娠10週って・・・。ものすごい初期ですね。

あの頃、そんな妊娠生活、ましてや出産後のことなんてまったく考えられませんでしたよ・・・。

でもこの妊娠10週説は、他のヘバメからも同じように言われました。

それぐらい早く探すものなんだ・・・。

隣町とかもすべて聞いてみましたが、見つからず・・・。

でもヘバメが見つからないのって結構普通のことらしいです。

私の知人は出産まで見つからず、出産時に病院で紹介してもらったとのこと。

 

 

****妊娠5ヶ月後半****

 

色々調べていたらこういうサイトがありました。

ヘバメを必要としている人が書き込むサイト。

 

www.unsere-hebammen.de

 

とりあえず登録してみましたが、全く音沙汰無し。

こういうのは縁だと思っているので、探していればいつか見つかるかなーなんて思ってますが。

 

探すのに嫌気がさした旦那が「ヘバメなんて要らないんだ!」と言い出し、

それに応戦するように旦那のママが「ヘバメなんて昔はいなかったわ」とか言い出し

ママがいるんだから大丈夫だとか色々言ってきます。

 

そりゃヘバメがいなくても子供は育つのかもしれませんが、

私の周りのママさんたちは本当にヘバメがいてよかったという人ばかりで

そう言われると、できる限りヘバメを見つけたいなと思うのですが

そこに水を差すように「いらない」とか言われると腹が立って、この件では旦那と喧嘩しました。

 

 

***妊娠5ヶ月後半~6ヶ月頭***

 

相変わらず見つからないヘバメさん。病院でリストをもらったのでしらみつぶしに連絡。

これがフランクフルトのリスト。こんなにいるんですよ!

私はフランクフルト在住ではないのでこの中でもエリアを絞って探しました。

 

IMG_9402.jpg

 

さすがドイツ。いろんな国の言葉を話せる人がいます。

 

意識してヘバメが見つからないということを周りの人に言うように。

どこかで誰か何か知ってるかもしれないし。

早速、連絡してみては?とコンタクト先を教えてくれた知人も。

 

旦那もぶつぶつ言いながらも色んなところに電話してくれましたがことごとく断られました。

旦那は電話、私はもっぱらメール担当。もうテンプレートのように同じメールを何人にも送りました。

 

ヘバメがいないとどうなるのか、このまま見つからなければどうしたらいいのか

その辺の情報を知りたくて、医療通訳をされている方に聞いてみました。

見ず知らずの私の質問に涙が出るほど丁寧に答えてくださって、感激しました。

 

もしヘバメが見つからなくても、婦人科、小児科、かかりつけ医と連絡を取って

ヘバメがいないことを事前に知らせておくとよいとか、

色々と教えてくださってちょっと気持ちが楽になりました。

頂いた返信メールの一部を抜粋ですが

 

~私個人的には「居てもらえると心強い」と思っています。

実際に赤ちゃんが生まれて、子育てが始まってみるまでは何も分からないのですが。

やはり、産婦人科や小児科に行くほどではないけれど、ちょっと相談したいことなどが多々出てくるのがお産の後数週間だと思います。その時に、体に負担なく自宅にケアを目的として来てくれる専門家がいるというのは、やはり安心ですからね。~

 

ヘバメなんていらない!という旦那やママにこの言葉を投げつけました(←言葉は悪いけれどほんと投げつけた感じです・・・)

2人とも「そういうことか・・・」と納得した感じはありました。

 

もちろん見つかるに越したことはないし、でも見つからなくても何とかなるかな、と

ちょっとした安心感が出てきたのも事実。

 

そしてめんどくさいことに・・・(笑)

ママが余計に張り切りだした。「ここにヘバメがいるじゃないの!」(←ママのこと)

「このスペシャルヘバメは子供やママのことのみならず、料理もお掃除も洗濯もしてくれるわよー」

「こんなスーパーヘバメ、探しても見つからないわよー」とハッスルしだした。

パパにも「私、ヘバメとして泊り込むから、その間は一人でがんばってね」なんて言い出した。

日本人の義母だったらまだしも、食事も違うし言葉も違うし、ストレスが溜まりそうな気が…。

 

え・・・。どこまで本気なんだろう。

っていうか車で10分だから、毎日来るのはよしとしても何も泊り込まなくても・・・。

必要なときに来てくれればいいんだけど。

とまでは、言わなかったけど、俄然やる気が出たママ。

 

私も自分が産後どれ位大変なのか、ママの手すらも借りないとやっていけないのか

はたまた逆にママが来たことで面倒な展開になるのか想像もつきませんが

私としては「私が必要だと言ったときに手伝って欲しい」、ただそれだけ。

泊り込みは実の母が来てくれた方が1000倍ぐらい助かるんですけど!!!

 

そしてこのような状況の私に、先輩ママ(旦那さんがドイツ人)が

「こういう子育てに関することって、義母から言われると腹が立つんだよねー、

他人(ヘバメ)だったら自分も素直に聞き入れるんだけど。

しかもドイツ人って靴下はかせろとか、風の通り道だとかうるさいわよー!

だからヘバメから教えてもらったほうが、私はよかったなー」とのこと。

あー、手に取るようにわかるこの状況(笑)

 

 

***妊娠6ヶ月****

 

見つからないヘバメを探しつつ、いろんな人にヘバメがいてよかったか?とか聞いていたら、

「実際に来てもらったヘバメは、タバコくさくて爪も長くて本当に赤ちゃんのお世話をする人か

疑うような人だった、数日来てもらったがその後は何かあったらこちらから電話すると伝え

訪問を断った」という体験談もありました。

 

また、同僚が「私は最初からヘバメはいらないと思っていたから探すこともしなかった」と。

 

彼女の意見では、出産後に体も疲れた状態でいくらヘバメとは言え

赤の他人が家に立ち入ることがストレスだと自分は感じたとのこと。

何かあれば母や周りのママたちに聞けばいいし、何もヘバメが無くても大丈夫。

「私だっているんだから、いつでも頼りなさいよー」と言ってくれました。心強いママさんだ。

 

「色んな準備コースだの、グループだの色々色々あるけれど、

そんなの全部してたら忙しくって余計に気が疲れちゃうわよ!無理しないこと!

大切なのは生まれてきた子供とちゃんと時間を持つこと。最大限の愛情を注いであげなさい!」と。

 

もともと仕事上もサバサバしていて気の合う同僚でしたが、

こういう彼女の考え方も好きだなーと思いました。

 

別の知り合いの超先輩の日本人ママ(すでに息子さんは22歳)は

「急な早産で、頼りの旦那は出張中で、もう誰も頼る人がいない!となり、

ひとりで分娩に望むときに、お腹の子に「私がいるから安心しなさい!」と話しかけたのよ。

もちろん海外で不安だったけど、誰よりもママがしっかりしないとね!」と。

「何かあれば連絡して!22年前の記憶でも助けてあげられることがあるかもしれないから!」と。

 

そうよね、私には助けてくれる先輩ママさんがたくさんいるんだから

困ったら遠慮せず頼ったらいいのかも、と思えました。

どうしても「近い友達で子供を持つ人が少ない」と思っていたけれど

同僚だったり同僚の奥さんだったり、先輩ママはたくさんいるわけで

必要なときは、頼ればいいんだなーと思うと、またひとつ心が軽くなりました。

 

まっ、相変わらずヘバメは見つからないけど、気長に探していこうと思えるようにもなりました。

ヘバメのことで悩んで(っていうかあの時は単なるマタニティブルーだったのかも・・・)

涙したこともありましたが、「どん」と構えられるように。

 

 

****それから数日後****

 

メールをくれた医療通訳の方が一人のヘバメさんを紹介してくれました。

住まいも同じ方面だし、一杯かもしれないけれど、一度聞いてみたら?と連絡先をくださいました。

そしてものすごく偶然、同じヘバメさんの名前を別の知人からも聞いたのですぐに連絡してみました。

 

そしたらなんと、「引き受けられるわよ!一度お会いしましょう」と面接の日が設定されました。

あんなにことごとく断られていたのに・・・。ここにいたんだー!と言う感じ。

面接は来週です。どんな人かなー。

いまさら面接で合わないと思っても、他に候補もいないし・・・。

電話ではとってもいい方で、困り果てていただけに涙が出そうなほど嬉しかった・・・。

 

ママにもヘバメが見つかりそうだと報告したら「よかったわねー」って言ってたけど、

張り切ってただけにきっと内心ショックだったことでしょう・・・(笑)

 

ヘバメとの面接が設定されたことで、少しだけホッとしました。

これから準備すること、考えなきゃいけないことは山ほどあるけれど

ひとつずつひとつずつ準備を進めていければいいな。