南ドイツ、バイエルン地方の伝統民族衣装“Dirndl”
正確にはドイツ南部バイエルン州からリヒテンシュタイン公国、
オーストリアチロル地方にかけての女性の民族衣装です。
エプロンをつけたかわいらしい民族衣装です。
この時期(オクトーバーフェスト)になると色んなお店で売り出されます。
有名なブランドからも出ていたりします。
リボンを結ぶ位置で既婚や未婚を表すとか、いろいろとあるようです。
スカートの長さも膝までのものやくるぶしぐらいまであるものがあります。
若い人はこういう感じのが多いような気がします。
ご覧のとおりデコルテのあたりが綺麗な人、胸がある人が似合うデザインかと・・・。
色も柄も色々あります。
生地もベルベットの高そうなのとか、ペラペラの安そうなのとか
刺繍が施されているものとか、質もピンキリなんでしょうね、きっと。
ミュンヘンなどバイエルン地方では着ている人をよく見かけますが、
フランクフルトなんかだと、ドイツ料理屋の店員さんぐらい。
以前、ミュンヘンのオクトーバーフェストに行った時に、
見事にみんなが着ていて、日本で言う浴衣みたいなものなのか!と思いましたが、
浴衣以上にさらに身近で季節を問わず着れる衣装だと思います。
男性は男性で皮のズボンのこういう感じの衣装があります。
お腹の出たおじさんが着るとなんともかわいらしい衣装です。
こちらの写真はDUDENというドイツ語辞書でLederhose(皮のズボン)と
調べると出てくる写真です。
そんなDirndl、私は一生着ることは無いと思ってました。
ミュンヘンにでも住んでいれば別ですが。
実は会社のイベントがバイエルンであるので
そこでDirndlを着ることになりました。同僚数名と共に。
同僚達は不思議と身近の人が1着は持ってるんですよね。
知人や家族が持っていたり、先祖から引き継がれたり。
気がつけば手に入らなかったのは私だけ。
そしたら上司が今後も何かの機会に必要かもしれないから
これを期に1着、会社用で購入しようと言う展開に。
そして、好きなのを選んでいいから「買いに行って来てね!」と頼まれました。
一番最初に着ることになるから最初の特権として好きなのを買っていいとのこと。
っていうか、えー?買いに行くのは私じゃないでしょ~!
普通、ドイツ人が買いに行くでしょー??
ドイツ人に「着物買って来て!」って言ってるようなもんですよ!
予算を言い渡され、お店を教えられ、よろしくねー!と送り出され、
あれよあれよと1人でお店に行きました。
右も左も分からないとはこの事ですね。
何を買えば良いのか、何が良くて何が悪いのか、全くわからない。
最初からお店のおばさんに状況を説明し、
全く知識がないので教えて下さいというスタンスで望みました。
とても親切な店員さんであれやこれやと選んでくれて試着しました。
ウエイトレスにしか見えないんだけど・・・。
似合っているかどうかもわからない。
Dirndlのブラウスってあんなに短い丈なのね、知らなかった。
っていうか短い理由ってあるの?どうせ隠れてるのに。お腹が冷えるわ!
こんな感じです。某ネットショップから画像をコピーしていますが
決して怪しいサイトではなく、ちゃんととしたDirndlショップですから!
おばさまが選んでくれた2着をとりあえずお取り置きとし、
同僚と相談してどっちにするか決定する予定。
靴はどうしたらよいのか聞いたところ
バレリーナシューズがいいわよ!と言われましたが、
同僚いわく、若い人はヒールらしい。そんなことも知らないわよー、私。
まあ、要するに何か決まったものがあるわけでは無いらしい。
アクセサリーもご自由に!って言われました。
Dirndlを着ていたお店のおばさまはパールのネックレスでした。
お店で売ってたアクセサリーはどれもペンダントトップのデカイものばかり。
まあ、これも何でも良いということでしょう。
髪型は?おばさまは「やりたいなら三つ編みとかどうかしら?」って。
まあ、これも自由なのでしょう。
今まで気にしたこともなかったから全くわかりません。
伝統の民族衣装なので間違ったことはしてはいけないから
その辺はちゃんと守ろうと思ったのですが意外にも自由な感じです。
その後、同僚の1人がもともと持っていたDirndlが入らないとかで
結局彼女も買うことになり、彼女が通販で10着近く一気に注文しました。
そこから合うものを選んで残りは返品するんだそうです。
通販ってそういう買い方するの??なんとも豪快。
そして届いたDirndlを試着。私も着ました。
結局その中から私も1着を選んだのでお取り置きしたものはキャンセルすることに。
ウェディングドレスの時にも感じたことですが
自分が似合うと思ったものと実際に似合うものにギャップがあるんですよね。
洋服ならなんとなくわかるのに、こういうのは何が似合うか着てみるまでわからない。
結局手に取った時は試着する気すら起きなかったものが一番しっくり来たという不思議。
同僚と私と2人試着しただけでもうボタンが取れる・・・。
かなり安物ですけどね。
いずれにしてもこういう衣装はアジア人の私には似合わないと思う・・・
きっと最初で最後のDirndlになることと思います。
それでもドイツの伝統衣装を着れるのはちょっぴり嬉しいですね。
でも何より嬉しかったのは、もう2度と使わないと思っていたウェディングドレス用の下着と
結婚式でつけたアクセサリー(パール系のもの)を今回、使うことになりました。
もう2度と出番が無いと思っていたものをこうして使えるのは何より嬉しい!