Living in Germany

ドイツ人と国際結婚。夫&娘とドイツ暮らしです。

 

 

 

 

☆これからが本当の戦い

昨日はつかの間の休息を取りました。が、思い出しました。

今日(金曜日)、実家のエリアはゴミの回収日。昨日はプラスチックとかのリサイクルごみの回収日でした。ママはガレージにものすごいゴミをため込んでいました。ごみの日にゴミを出すことももうできてなかったみたい。散々私や旦那が行ってるんだから、何かすることないか聞いても「今日はいいのよ」なんて言ってたママ。なんでこういうことを頼まないかな・・・。忘れてたのか?それともどうでもいいと思ってたのか?自分で何とかするつもりだったのか?たぶん、見せたくなかったのかな。

ガレージはもう車は無いので物置と化していますが、ゴミの袋が山積み。まだ袋に入っていただけ救われました。昨日のリサイクルごみの日、2週間に1度来るから2人暮らしならせいぜい2袋程度でしょうけれど、7袋出しましたよ。

そして翌日の通常ゴミの日、もうゴミ用のタンクは満杯で入れることができません。パパのおむつがとにかく嵩張っていて、入らない。ここ最近暖かい日が多くて臭いもひどい・・・。冬だからまだよかったけど、これはもうこのまま放って置いたら近所迷惑になってしまう。

昨日の夕方に道路に出しておくつもりでしたが、疲れ果てて結局無理で・・・、でも放っては置けないと、今朝7時前から行ってきました。ごみの回収前に出してしまわないと!と。タンクの横に更に4袋。タンクに入っていないものは本当は不可のはず。これ、回収してくれるかな・・・してくれなかったらまた2週間先。きっと街のごみ集配場に直接持ち込めばいいのでしょうけれど、異臭を漂わせるゴミを車に入れることも嫌で・・・。回収されたかどうか、まだ見てませんが、今日は特別に全部持って行ってくれていますように!!

こういうところに一杯しわ寄せが来ていたんですよね、やっぱりママにはパパの介護は無理だったんだと思います。最低限の生活も回っていなくて、このまま続いていたらどうなっていたんだろう。ごみのことなんて言われないとわからないし、ましてやガレージに入れていたら私たちは開けないし知らないまま過ぎ去っていました。

ママの寝室のダブルベッドはものであふれていました。ママは最近は以前の旦那の子供部屋で寝ていたので大きなベッドは使われぬまま。その部屋にはごみ袋に入った古着のようなものが8袋ぐらいかな、床に置かれていて足の踏み場もない。聞けば不要になった服を整理していたんだとのこと。ママに「もし赤十字の古着回収タンクに持っていこうとしていたなら持っていくよ!」と伝えたのですが、ママは教会に寄付するつもりだ、とのこと。だったら教会に持っていくよ、と伝えるも、どうやらその担当者の方に連絡して家に来てもらって引き取ってもらうらしい。そしてその方が来た時にはケーキとコーヒーでも用意してちょっとお茶に招待してそれで持って行ってもらうんだって。だからその人とアポイントを取らないと、だって。

でもね、もうそんなことしている余裕はない。そもそもパパがリビングに寝ていた時点でそんなお茶に招待なんてことができるわけない。寄付をしたいという気持ちは大切なこと。まだ十分着れる服だしいいことだと思う。だけど寄付とかそういうことってやっぱり自分の生活がちゃんとしていないことには、人のことまで考えてられないと思うんですよね。その教会の人をお招きするなんていつになるかわからない、それまでこのゴミ袋とともに生活して、「あー、やらなきゃ、やらなきゃ」って気分は落ち着かないし、そしてそれが結局「パパのことが大変でできない」とかそういう悲劇のコメントになっていく。

だったらここはひとつ、赤十字の古着回収(これも一応寄付ではあります)に持って行ってスッキリすべきだと思うんですよね。これもね、こういうのやっぱり実の娘とかがビシっと言ってくれたら助かるんですけどね。とりあえず私はその袋をまとめてすみっこに寄せておきました。何の足しにもならないけれど。

そういうママの生活のしわ寄せになっていた部分というのでしょうか、そういうところをこの1週間たくさん目にしました。キッチンの整理だってそうです。冷蔵庫も中をきれいにする余裕なんてなかったのかとっても汚くて、ここの冷蔵庫から出されたものを私たちが食べてるんだと思うとちょっと身震いが・・・。これも綺麗にしておきました。

それにしてもママのところの冷蔵庫、扉の裏にあって開けにくい。扉の開ける方向が逆だったらいいのに・・・。これも以前からどうなのかなと思っていたけれど、たぶんもうこんな状態で40年ぐらい生活してるからそれが不便だとも思ってないのかも。

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ついでに「テー」も整理しようとしたのですが

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同じ種類がいくつかあったと思ったのに、よく見たら全部違った・・・。すべてに効用があるんでしょうね。ドイツのおばあちゃんってみんなこうなのかな・・・。

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パパもホスピスに入ったことだし、ちょっと家を整理して住みやすくするとかパパのものはまとめておくとかしてくれたらいいのですが、パパはまた退院できるかもって思っているからきっと全部そのままなのかな、最近のママの口癖は「パパは変化を嫌がるから」ってそればかりでした。

私の実家の母も同じですが、ママもよく探し物をします。見つけられなくてイライラ。そして「片づける時間がない」とそればかり。探し物の時間のことを考えたら片づけて探し物のない生活のほうが絶対時間に余裕が出る、と思うものの、そういう気力も体力も今は無いのかもしれません。

旦那の実家、これいつか、いつの日か誰かが掃除しなきゃいけないわけですよ。そしてその「誰か」は間違いなく私達。もうそのことを考えただけでぞっとします。今の状態では先祖代々の大切なものもどうでもいいものもごちゃまぜ。

ママ達がずっと大切にしてきたものなら私も(地下ケラーに眠るかもしれないけど)保管して、娘に引き継ぐなりするけれど、このままだったらもう全部処分しちゃかもしれません。そういうのを今のうちからちょっと仕分けしたり、先に私たちに引き継ぐとか少しでも進めてくれないかな・・・。パパのジオラマとかどうするんだろ・・・。はー、恐怖。

5年ぐらい前かな、パパとママにもっと便利な場所のアパートを買ってあげるから引っ越したらどうか、と打診しました。当時もブログに書きましたが、「ここで死にたいんだ」と断られました。あの時、あの時もっともっと強引にそれでも引っ越しさせていたならば・・・。

パパが入院したり寝たきり介護になったりしたここ数年、家の場所が違うだけでどれだけみんなが救われただろう。ママは買い物一つ行けないし、病院に行くことすら大変。ママの住む村にはパン屋と肉屋のみ。それもいつ開いてるんだ?っていう田舎のお店。薬局もないし、もちろんスーパーもない。車でしか生活できないようなところです。

そのたびに私や旦那が手伝うしかなく。銀行も郵便局もないから現金の引き出しとか切手の購入とかもよくありました。ママ世代はすべて「書類」でのやり取りだから切手をよく使うし、郵便物の投函すら結構な距離。

もっと元気なうちに家を縮小して便利さを優先するべきだったんでうしょね。ママの兄である叔父さんは子供もいないから、と数年前に大きな家を手放して便利な場所に移り住みました。アパートの地上階だし、すべてのお店やお医者さんが徒歩圏内、とっても便利なところです。そういうのもママもパパも知っていたのに、自分たちのことは考えなかったのかな・・・。

これは私達夫婦もいずれいつの日か考えなければならないことです。もちろん私達、まだ今のこのアパートを買ったばかりで老後の生活とか考えられないけど、いつか必要な日がきたらママやパパみたいにこの家に固執せずに、更に便利な場所に引っ越すなりする「心づもり」、そして「お金」と「身軽さ」を持っていたいとすごく思います。これは旦那も同じ考え。今回のことで嫌ほど学びました。そして更に私の「物を減らしたい」という気持ちに火が付きました(笑)

私たちが同じ負担を娘にはかけたくない、そういう気持ちを知れただけでも、旦那と共有できただけでも良かったのかも、と思うしかありませんね。

ママは今日、退院です。

パパの入所したホスピスは、車で15分のところなのですがママの家からだとバスを3本乗り継いで2時間弱かかるのです。どうするの、これから?私が頼られるの?申し訳ないけど無理です。タクシーを使うなりママも自分で何とかするように考えてくれるのか、どうなのか。

パパは入所して落ち着いたものの、本当の戦いはこれからなのかも。