8月のはじめ、フランクフルトでとても悲しい事件がありました。
日本でもニュースになっていたようですが、フランクフルト中央駅のホームを歩いていた母親と息子が線路に突き落とされ、8歳の男の子が轢かれて死亡するという事件がありました。母親は軽傷だったとのこと。
私も時々利用する中央駅で、こんなに身近で起きたニュースを聞いた時はまず何よりショックで場所が想像できるだけにものすごくリアルで、どうやら顔見知りなどではなく無差別に巻き込まれたと聞いた時は、自分だったかもしれないという怖ささえ感じました。
その後、中央駅をたまに通る時は私の使用する電車が停まるホームの位置的に、その事件のあったホーム前を通るのですが、献花台が設けられ、ぬいぐるみやろうそく、エンジェルの置物などが所狭しと並んでいました。
事件から数日後にその献花台をはじめて目にして、多くの人が立ち止まり、祈りを捧げている姿が見えました。私はその献花台を見ただけでもう涙が出てきてしまってどうしようもありませんでした。
軽傷だった母親は確か私と同じ年。子供を目の前で失った苦しさは想像することもできません、それを考えるだけで胸が苦しくて涙が出てきてしまう。そんな状況が1か月ほど続きました。
そしてその献花台は1か月を機に片付けられました。
今は何事もなかったような普通のホーム、献花台のあった場所も多くの人がせわしなく行き交ういつもの中央駅に戻りました。
献花台を目にしなくなってからは少し私の気分も落ち着いたのですが、それでも中央駅に行くと色々な気持ちが入り交じります。
昨日は娘と一緒に中央駅にいました。事件のあった場所のすぐ近くのホームを歩きました。まさか、とは思うけれど気にしてしまって娘の手をいつも以上にギュッと握ってとにかくホームの真ん中のあたり(両側が線路)を意識して歩きました。
でもいつ何があるかわかりません。もちろんそれはその場所に限ったことではなく、世界中どこで何があるかわからない。気を付けていても何かに巻き込まれるかもしれない。何があってもおかしくない時代。
上手くこの記事をまとめられませんが、もう2度とこんな悲しい事件が起こらないことを祈るしかありません。