Living in Germany

ドイツ人と国際結婚。夫&娘とドイツ暮らしです。

 

 

 

 

☆ご近所さんのお引越し

今、住んでいるアパート、

私たちは賃貸なのですが「持ち家」として住んでいる家族がいます。

引っ越してきた頃は、子供たちはまだ小さくて2歳と5歳ぐらいだったかな。

かわいらしい子供たちで特に妹は妙に私になついてくれて

近所で会えば遠くからでも走って来て「ハロー」っていつも話しかけてくれた。

玄関から出てくればワーワー、キャーキャー叫ぶ子供たち。

「あー、今からお出かけなのねー」と家の中にいても分かりました。

そんな子供たちもいまや7歳と10歳。

それでも未だに妹はいつも「ハロー」って寄ってきてくれます。

そんなご家族のお父さんを見なくなったのが1年ほど前。

最近見ないなーと思っていたら、どうやら別居されたとのこと。

そんなこと全然知らなくて「旦那さん、最近見ないですけどお元気ですか?」と聞いたところ

奥さんから「別居した」との話がありました。

それから半年ぐらい経った頃でしょうか、次は子供たちを見なくなりました。

おかしいな、と思っていたのですがあえて聞くこともしなかったのですが

ばったり会ったときに奥さんが「子供たちがパパのところに行ってしまったの・・・」と。

詳しい家族の理由は分かりません。

でも、お母さんが言うには突然連絡があってその日のうちに子供たちが連れて行かれたとのこと。

学校にも、お友達にも誰にもお別れを言うことなく突然連れて行かれて

その日は、カーニバルのパーティの予定だったのよ、とのこと。それぐらい突然だったそう。

その後は、奥さんが一人で暮らしていて、私たちもちょっと気になっていて

顔を見たときは世間話程度で話しかけるようにしていました。

一度話し出すとものすごく話す方で、聞いてもいないことをあれやこれやと話してくるので

他人の私たちに言ってもいいの?ということまで話されて時々びっくり。

きっと話し相手が欲しかったのかなあ。

そんな折、いつも「マイホーム!マイホーム!」と住宅情報を定期的にチェックしている旦那が

「ねえ、これあの奥さんのアパートだよね?」と。写っている写真は、明らかにその方のアパート。

売りに出すんだ・・・とちょっとびっくり。確かにお母さんが一人で住むには大きいし・・・。

そのアパート、場所も価格も広さも私たちの理想にぴったり。

もしそれがその家族のアパートでなければすぐにでも見学を申し出てたであろう物件。

だけど色々知っているだけに逆に気がひける・・・。

そんなこと気にしなくてもいいのかもしれないけど、色々知っているだけに難しい。

やっぱり奥さんにとって喜ばしいことではないだろうし・・・。

もしどこかでまた家族で暮らせる!というなら別だけど、そうならここに帰ってくるよな・・・と。

やはりいい物件だからか、見学者は毎日のようにやってきます。

引越しに向けて荷物をまとめている様子も見てて分かるようになりました。

そしたら先日、その奥さんとばったり会った旦那が、荷物を運び出す日に

ちょっとだけ手伝ってもらえないかと打診されたそう。

そこで引越しのことを正式に聞くことになり、実は旦那が物件を見つけたことなどを話したそうです。

「良かったら見に来る?」と奥さんのほうから切り出したそうで、

それならばと旦那と先日一緒に見学してきました。

結果的には私たちはそこは気に入らなくて、見学で終わったのですが

(ものすごくリノベーションが必要な物件で、そうなると価格としては相当高いな、ということで却下・・・)

とにかく奥さんが隅々まで色々見せてくれました。

まだ色んな物が入っているクローゼットや棚の中まで事細かにすべて見せてくれました。

収納とか大好きなのでそれはそれで面白かったです(笑)

幅4メートルのクローゼットとかすごい迫力でした(←お部屋に埋め込んだクローゼット)

人の収納を見るのって面白い!

ちょっとお片づけが苦手な方のようで・・・散らかりまくっていましたが

収納の大きさが荷物の量をカバーしている感じでした。

そして子供たちのお部屋がそのまま、まるで昨日まで遊んでいたかのように

おもちゃや本などで散らかっていました。

そのお部屋も見せてもらったのですが、突然出て行ったということが手に取るようにわかる風景でした。

家族なりの理由があるのでしょうし、なんとも言いようがないのですが

「娘が階段で転んだときに助けてくれたわよねー」とか私たちと子供の思い出を色々語りだして

どう答えていいやらもわからず・・・。

そんな子供たちとの思い出話に花が咲き、懐かしそうに色んな思い出を語っていました。

奥さんは今後はご両親の近くで一人暮らしをするらしく

いつか子供たちが帰ってきてくれるように、一人にはちょっと広い3部屋のアパートを借りたことなど、

色々と話してくれました。

お部屋を見るのはすぐに終わったのですが話が長かった・・・。

どう答えていいやら、どう反応していいかわからず難しい会話でしたが

きっと誰かと話したかったんだろうな。私たちは、ただ聞くぐらいしか出来なかったけど。

まもなく引っ越してしまうそうで、私にとっては一番話すご近所さんだったし、

何かあったら逆に頼れる方だったので(今まで頼ることは無かったけど・・・)なんか寂しい。

こんな形でお別れになってしまうのは残念ですが、

これからこの奥さんも、そして子供達も幸せになって欲しいな。