Living in Germany

ドイツ人と国際結婚。夫&娘とドイツ暮らしです。

 

 

 

 

☆持ち家の面倒くささ

今の家に引っ越してまだ4か月。持ち回りのごみ出しにも慣れてきて、ご近所さんの顔もわかるようになり、同じ通りに顔見知りの人ができたり少しずつ馴染んできました。

4世帯のみのこじんまりとした建物、うち1軒は空き家で目下売り出し中。残りの2世帯は賃貸で借りている人です。

つまり今現在、私たちだけが家の持ち主がそこに住んでいる状態です。

今まで賃貸生活だったのであまり知らなかったのですが、アパートタイプの集合住宅の場合、家の持ち主(大家)たちが、時折集まって会議をし、いわゆる共益費みたいなものの使い方とか、建物そのものの補修についてとか、その他色々話し合うEigentümerversammlungっていう機会があるそうな。

日本の集合住宅にあるような「管理組合」的なものは存在せず(何十世帯もあるようなアパートではどうなのかわかりませんが・・・)、建物のことで何かあったときに業者に連絡したり、対応したりするのは「持ち主(大家)」の役目です。

旦那は今現在、自分たちだけが「持ち主」として住んでいることを「結構面倒だなあ」と言っていて、私は何が面倒なんだかよく分かっていなかったのですが、だんだんわかってきました。

幸いなことに、賃貸として貸しているうちの1軒の持ち主、(私が勝手に命名していますが)ガブちゃんことガブリエルさんは同じ通りの一軒家に住んでいて、すぐ近所です。そのガブちゃんが「持ち主」の中でも一番責任のある立場の人らしく、ガブちゃん夫妻がとても熱心にいろいろ対応してくださるので助かっています。

先日、朝から敷地内の植木の手入れ業者がやってきました。共益費で支払われて依頼している業者。半日ほど雑草抜きとか草木の手入れをして帰っていきましたが、その日の夕方、ガブちゃんがやってきてちゃんと業者が手入れしていったか確認していました。その時ばったりガブちゃんとお会いし、ちょっと立ち話。なのでガブちゃんがチェックするために来ていたことは知ってました、私。こういうこともちゃんとチェックしないといけないんだなー、賃貸生活だったら「業者さんがやっていってくれたわー」ぐらいの軽い気持ちでしたけど。

隣の敷地と私たちの建物の敷地は植木で区切られています(隣に立つアパートのお庭の部分と面しています)。手入れ業者が帰ったあと、見たらこんな感じ。

20160712222346237.jpg

わかりますか?綺麗に切られたほうが私たちの敷地側。伸び放題のほうが隣の敷地側。

同じ植木なんです。でも真ん中でまるで別の木のようになっています。律儀といえば律儀。っていうかこんなの半分やるのも全部やるのも一緒やん、って思いますけど、まあお金も絡む世界ですし、そんな親切なことはなく、露骨な切り方になっていました。

そして今日、旦那が不在の時間に見知らぬご夫婦がうちを訪ねてきました。

まず一言目に「あなた達は持ち家ですよね?」的な質問。そうですと答えたら、「僕たちは隣のアパートを所有しているものなんだけれど(アパートは賃貸で貸していて、ご夫婦のお住まいは別のところらしい)、ここの敷地との境目にある植木、あれは君たちの土地にすべて属するものであり、隣のアパートの敷地のものではない、従って伸びきった植木の手入れはすべての部分において君たちがやるべきことだ!」みたいな話でした。

とっても親切なご夫婦で、別に強い言い方でもなくお願いということで来られたのですが、旦那もいなかったし、とりあえず私が間違って理解してもいけないのでベランダに来てもらって一緒に植木を見て、これですか?という感じで確認、ご夫婦は質問があったら聞いてくださいと連絡先も置いて行ってくれました。

ここで私も「私たちは3月に引っ越してきたばかりで、この夏が初めての夏であり、植木の敷地に関してまで十分に理解していませんでした、早急に確認して手配しますが、諸連絡などはいつも旦那がやっているので(って本当はガブちゃんがやってくれているけれど)、旦那が出張で不在なので少し待ってもらえますか?」と丁重に返答し対応しました。

これだなー、旦那の言っている「面倒くさい」ってやつ。管理組合とかがあるわけではないから、文句があったりしたらいいに来る先は「持ち家の人」のところなんだな。私たちはまだ経験していませんが賃貸で借りている人が共有部分で何かあったときは大家さんではなく、持ち家の人が住んでいたらそこに言いに来ることもあるらしい。

出張先の旦那に伝えて、植木屋に電話するのか、ガブちゃんに電話するのか対応よろしく!と伝えておきました。私が間に入ったら面倒になるだけだし。植木屋にお金のこととか言われてもわからないし、たまたま当日ガブちゃんが来ていたのを見たので、ガブちゃんがきっと力になってくれることでしょう。毎年のことなんだけど、業者が知らなかったのかなあ。

こういうちょっとしたことが賃貸と持ち家ではいろいろ違ってくるんですね。なんか責任感じるー、ってこういうところでまた責任感じたりびくびくしてるのは私だけでしょうけど。