Living in Germany

ドイツ人と国際結婚。夫&娘とドイツ暮らしです。

 

 

 

 

☆のんびりしてたら「オーダーメイド」

頑張ってなんとかつけた玄関の照明、その玄関には収納用に大きな空間があります。

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ここは当初、壁のない空間でした。ここに今回、壁を作りました。逆側がキッチンになります。ここにはIKEAのクローゼットシステム「PAX」を置く予定でマイスターにその大きさぴったりに作ってもらいました。PAXが良かったのは、上の写真に写っている無印の引き出しがぴーったり合うし、IKEAのいろんな収納がモジュール化されているので収納グッズが選びやすいこと、またIKEAではあるけれどPAXはしっかりしているし、シンプルなのもいいなーと。

PAXの購入・組み立てまでは入居前に完成させたかったのですが、IKEAで配送を申し込むカウンターにまで行ったのですが、一緒に買いたかったテーブルが入荷待ちとなり、配送を一緒にしたかったのでPAXの購入はテーブルが来てからにしようということになりその時は買わず。結局そのテーブルも買う必要がなくなったりしてPAXを買うタイミングを逃したりと、なんだかいろいろあって進まず。

今でこそ玄関の空間は多少すっきりしていますが、肌寒い時期はコートを置いていたり、靴もすべて置いていたのでぐちゃぐちゃした空間でした。靴は娘が遊ぶので今は玄関の外に置いています。

私はPAXを買う日を夢見て、中の収納をどうしようかな~とかそんなことばかり妄想していました。そんな矢先、私の結婚式の立会人をしてくれた、私たち夫婦のキューピットでもある友人の家に遊びに行く機会があり、その家にあった収納が素敵だったんです。単なる白い大きな収納だったのですが部屋の一角にサイズがぴったりに置かれていてものすごくすっきりしていました。

厚かましくもその収納を見せてもらいました(中身は全部お酒でしたけど。。。)、友人が彼と一緒に住んでいる彼所有のアパート。彼によると彼の従兄が家具職人でその従兄が作ったんだそう。で、その家具職人を紹介してもらいました。

いわゆるあつらえ家具とでもいうのでしょうか、オーダーメイドです。その空間にぴったり合う家具を作ってもらうので、ええ、お値段はぐーーんと上がります。

いったいどれぐらい高いものなのか想像もつかなかったけれど、見積もりは無料よ!と思って連絡したらすぐに家具職人のお兄さんが来てくれました。たぶん私たちと同じぐらいの年の若い(って言ってもいいかしら~)お兄さん。家具職人ってイメージから、なんかおじさんを想像してしまうのですが、めっちゃ気さくなお兄さんでした。そしてすぐに来てくれたところが好感度UP!ってたいしたことないと思われるでしょうけれど、すぐに来てくれることとかアポイントの時間に遅れないとか、返事はすぐに、とか当たり前すぎることがスムーズに進まないことが多々あるドイツ・・・、だからこんなことでもすごいと思ってしまう。

空間のサイズを測って、私たちの希望をいろいろ聞いてくれて、お兄さんから出てくるアドバイスからもセンスがある感じがうかがえる。家具などは想像しているものを言葉にして伝えるのってニュアンスとかが難しいし、ましてやドイツ語となると更に伝えにくい。でもめっちゃ話しやすいお兄ちゃんで、私のつたない説明をくみ取って「こういうことでしょ?」って言い返してくれるのがドンピシャ!時には絵を描いてくれたりと、そうそう!そうなのよー!って感じでした。

私の希望は、単なる棚。引き出しも何もいらない、棚板が入って扉がついているだけの棚。コート用にポールだけはつけてほしいとお願いしましたがそれ以外は棚板のみ。

という希望がシンプルすぎたのか、見積もり結果はもっと高いと思ってたので、予想に反してお安めだった、という感じ。もちろん安くはないけどIKEAのPAXも決して安くないですしね。それにPAXは自分で運ぶのはさすがに無理そうだし配送コストがかかるし、組み立ては自分達でやるから絶対スムーズにいかなくて旦那と喧嘩して、なかなか組み立てられなくて娘も愚図ったりして進まなかったり、そういうストレスなどもすべて考えたら、オーダーメイドも決して高くない買い物だと思い、決断!。ずっと住む家だし、賃貸でもないし、それに玄関の収納なんてたぶん一度買ったらもう買い替えることはないだろうし。

そしてお兄ちゃんに「お願いします!」の返答を入れました。で、その返答を入れた翌日にはすぐに来てくれて、色とか素材とか取っ手とかの詳細を決めていきました。もう、この「すぐに来る」ところが好感度高いわー。2回目の訪問は私が一人で対応。業者さんとかの対応はどうしても旦那任せなのですが、この家具職人のお兄ちゃんなら言いたいことも言えるしわかってもらえるから一人でも対応できる。でも伝えきれなかったら困るからIKEAのカタログとかいろんなものを引っ張り出して、写真で説明できるように準備はしておきました。

色や素材を決めるのもお兄ちゃんがいろいろ意見を言ってくれるんですよね、これは家具職人だけでなく洋服屋の店員とかもそうだけれど、結構正直に言ってくることが多いです。だから私がこれがいい!と言っても、「それよりはこっちのほうがいい」とか提案してくれるし、ありがたかったです。友人の家で見た棚は外も中も真っ白だったのですが、お兄ちゃんは中は濃い色にしたほうがメリハリもつくし、汚れも目立たないしお勧めとのこと。そしてその色は壁に合わせたグレーが良いのでは?と。

私はすでに持っているMUJIの衣装ケースを中に入れたいのでその幅と奥行きは確保してほしいこと、取っ手はある程度大きくなったら娘が一人で開け閉めできるようなものであること(子供の手の届かない位置とかについているのは避けたい)、また取っ手でけがをしたりしないような子供にやさしいデザインであること、棚の中にコンセントを設置すること(←これは絶対にやりたかったこと、PAXでも自分で穴をあけてやるつもりでした)などなど、希望を伝えました。

9月頭ぐらいには出来上がるみたいです、あー楽しみだー。やっと物が片づけられるーーー!

それにしても、PAXを買わずにずるずる来たおかげで、こうして縁あって友人のつてで家具職人にお願いすることになり、PAXを買わずにずるずる来たおかげで、玄関の照明もキッチンからケーブルを伸ばすことができました。そして入居前に急いでペンキ塗りをせず引っ越してからのペンキ塗りという最悪の状況でしたが、そこまで遅くなったからこそ玄関エリアをグレーにしよう、なんてアイデアが出てきて実現できた。入居前に急いでペンキを塗っていたら白に塗っていましたよ、絶対。

なんか、いろんなことが結果的には上手く進みました。

リノベーションから引っ越しにかけての2月、3月ごろ、私は本当に毎日イライラ、ピリピリしていました。思うように進まないリノベーションや、のんびりタイプの旦那、そしてありえないタイミングでの旦那の誕生日会とかが重なり本当にイライラした日々でした。

ここが日本なら私がサクサク進めるのに・・・と、のんびりする旦那には腹が立って仕方なかった。今思えば旦那も旦那なりにやってくれてはいたのですが、もっとサクサクやってよー!ってそればっかり思ってました。

もし私が本領発揮して(笑)、すべて進めていたらきっと玄関の照明は今も悩んで結論が出てないだろうし、収納はPAXになっていて組み立てで大変な思いをしただろうし、玄関は素敵なグレーにはなってなかっただろう。のんびりすることもたまには役立つんだな、と思ったのでした(笑)。

なんでも急いで決めてしまうより、ゆっくり時間をかけて、ましてや家なんてものは住んでみないとわからないし、住んでから一つずつ解決していくのもありなんだな、と今ようやく思います。

まだまだやるべきことはたくさんあるけれど、検証して考えて妄想して・・・きっとどこかでまた別の案が思い浮かんだり、今回の家具職人さんのように何かいい出会いがあったりするんだろうなーと思えるようになりました。2月3月のピリピリしていたころの私に言ってあげたいぐらいです。

本当に少しずつゆっくりだから、10年計画とかになりそうだけれど、住みやすい家にしていければなーと思います。