Living in Germany

ドイツ人と国際結婚。夫&娘とドイツ暮らしです。

 

 

 

 

☆Trauzeugerin

私と彼が出会うきっかけを作ってくれたドイツ人の友人(女性)。

彼の15年来の知人で、一緒に勉強したり一緒にインターンシップをしたりしたそう。

そして私と彼女は、同僚として同じ会社に勤めていたのが5年前、

その後、彼女は当時の仕事は辞めて現在、東京で働いています。

出会った頃は年も近くて意気投合して、よく一緒に遊びに行ったりしました。

そんな中で彼女が誘ってくれたクラブで今の彼に出会うことになりました。

(私にとっては人生最初で最後のクラブってやつです、基本嫌いなので・・・。

一度も行ったことが無いという私に驚いて、勉強よ!と連れて行ってくれました)

彼女が日本に行ってからも東京に立ち寄る機会があれば会ってご飯に行ったり、

連絡を取り合っていました。

そんな彼女は私と彼にとってはかけがえの無い友人です。

なのでStandesamt(戸籍役場)のTrauzeugerin(立会人)は

迷わず彼女にお願いしました。

立会人をお願いしたときに、すごく光栄!と喜んでくれて

何があっても結婚式はドイツに帰るから!と言ってくれていました。

実はつい先日、その彼女のお父さんが亡くなりました。

彼女のお父さんの健康状態があまりよくないことは以前から聞いていて、

数年前にお母さんを亡くし、一人っ子だった彼女にとっては

お父さんのことが本当に心配のようで、

時間を見つけてはドイツに帰ってきていました。

私は彼との生活もスタートし「一度遊びにおいでよ!」と彼女を誘っても

「パパのことが心配だから、ドイツにいる間は出来る限りパパといたいから

友達の約束は全部断ってるの・・・」と言っていた彼女。

まもなく彼女は日本の仕事を辞めてドイツに帰ってくると言っていました。

はっきりとは聞いていませんが、お父さんのことが心配で

それがドイツに戻ってくる一番の理由だったんだと思います。

お父さんが亡くなったのは日本の震災直後。

彼女は地震の時、ちょうど海外出張で日本にはいなかったそうです。

ドイツにいるお父さんは彼女のことが心配で心配で

無事だということがわかってからも「すぐに帰って来い」と

そればっかり何度も何度も言っていたようです。

彼女も仕事のこともあるし、すぐには無理だけれど

余りにもお父さんが心配しているので、

ドイツに一時帰国をする計画を立てていた矢先に、お父さんが亡くなりました。

お父さんにとって、娘がいる日本での地震は

心配で心配でたまらなかったと思います。

その心配する気持ちが余計に体に負担を掛けてしまったのか、

はたまた彼女が無事だったことに安心してほっとしたのか、

そればっかりはわかりませんが、

もうすぐ娘が仕事を辞めてドイツに戻ってくることを楽しみにしていた

なんとも辛いタイミングです。

その彼女と今日、お父さんが亡くなってから初めて会う機会がありました。

今までのいろんなことを知ってるばかりに、彼女を見たら泣きそうになってしまって、

でも彼女に「泣かないで!」といわれたのでぐっと我慢しました。

お父さんから帰ってくるように何度も言われていたこと、

もうすぐ一緒に住むことが楽しみだったこと、

そんなことを話してくれました。

実は今月末の日本への帰国では

彼と共に東京にいる彼女に会いに行く計画を立てていました。

ですが地震が起きて、「日本は怖い・・・東京には行きたくない」という彼の希望で

彼女に会いに行くのはあきらめなければと思っていた反面

少しでも彼女が元気になれるなら是非会いに行きたい!とも思っていました。

彼女に会う理由のひとつは立会人をちゃんとお願いすることでした。

いずれドイツには帰ってくるとわかってからも、

出来れば早い段階でちゃんとお願いしたいし、

何よりも日本で3人で会えたらいいな、と思っていたのでとっても楽しみでした。

そろそろ日本での日程や時間の詳細を決めなければいけないので、

残念ながらきっと今回は大阪だけになるだろうということを伝えたところ、

「東京には来ないほうがいい!私も正直東京には帰りたくない・・・」と

特に震災以来ドイツでの報道ばかりを耳にしている彼女は「来ないほうがいい」と

強く言っていました。「会いたいけど来る必要は無いよ!ドイツに帰ったら会おう」と。

立会人のことはさすがに言い出せず、

結婚式に出席するのかということも含めて、まだ時間はあるので、

後日少し日がたってから彼女に切り出そうと思っていたのですが、

「ドイツに帰ってきたら会おうね!いっぱいプランニングしないとね!」と、

彼女から結婚式の話を持ち出してくれました。

ドイツ人で、日本で生活している彼女、

日本人で、ドイツで生活している私、とはお互い状況も似ていて

だからこそ、今回お父さんが亡くなった件は余計に辛かったです。

私はまだ両親も元気なので、安心して海外に住むことが出来ますが、

やはり両親のことは心配です。

ちょうど今日、弟がロンドンにやってきて、生活をスタートさせました。

私たちの両親にとってはかけがえの無いたった2人の子供が

2人とも海外に出てしまいました。

今まで以上に一杯連絡を取ろうね!と言い合っていた弟からは

経由地のマレーシアに着いた時、、その後の便が送れて1泊した時、

そして先ほどロンドンに着いた!という連絡がありました。

これからは日本の両親より私のほうが近いので、

連絡を取り合って、遊びに行ったり来たりしながら助け合おうと思います。

今日会った彼女は思っていた以上に笑顔もあって元気には見えましたが

お母さんに続いてお父さんも亡くして辛くないはずがありません。

ドイツに戻ってきたらこれまで以上に会いやすくなるので、

また彼女と遊びに行ったり、楽しい時間が来ることを期待します。

8月の結婚式で私の家族が久々に集合する日、

彼女も笑顔で一緒にお祝いしてくれることを楽しみにしています。