Living in Germany

ドイツ人と国際結婚。夫&娘とドイツ暮らしです。

 

 

 

 

☆日本だったらパニックですよね

ドイツ生活も10年を過ぎ、11年目に入っているのですが、日本に置き換えたらかなりびっくりすることも「ふーん、そうなんだ」程度になってしまい、ブログのネタにもならずに過ぎ去っていっていることが多いのですが、今回も「ふーん、そうなんだ」と思ったものの、いやいや日本に置き換えたら結構すごいことやん!と思ったので、この話題を。

ドイツ(フランクフルト)にお住まいの方にはもう耳にたこが出来てるような話ですけれど、今週末9月3日の日曜日に、不発弾処理が行われることになり6万人以上の人が避難することになりました。

ここでは簡単に書くので、本当に避難の必要な方はちゃんと正式な情報を探してくださいね(ってもう知っていると思いますが・・・)。

フランクフルトの中心部ともいえるような場所で不発弾が見つかりました。第2次世界大戦の不発弾。その大きさは不発弾としては過去最大らしいです。その不発弾処理に伴い半径1.5キロ圏内の住民は避難するよう指示がありました。日曜日の朝8時~午後8時ごろまで。

日曜日の早朝から家を出て行きなさいってことですよ、夜まで。さらっと避難指示がでてますけど、これ結構困りますよね、どこに行けって??って感じですよ。一応、近くの大きなホール等が数箇所避難先として開放されているみたいですけど。うちは全く関係ない場所ですが実際に避難区域に入ってしまったらかなり困っていたと思います。

日曜日だし色々と計画していた人もいるだろうし、家にいなきゃいけなかった人もいるでしょう。体調が悪い人だっているだろうし、生まれたばかりの赤ん坊がいる人やペット連れの人も沢山いることでしょう。寝たきりで介護が必要な人もいるはずです。自主避難が大変な場合はレスキューが来てくれるそうですが。

もちろん非難区域内の交通機関は全てストップしますし、何よりその圏内には大きな病院が2件、老人ホームが20件あるらしくその避難対応が大変なんだというニュースを聞きました。

不発弾とはいえ爆発する可能性は無いとのことで、念のための避難ではありますが「大丈夫でしょ」なんて思って避難をしないというのは許されないようです。総領事館から届いたメールではヘリコプターから人感センサーを用いて人がいないことを確認するとか。

これ、日本に置き換えたらどうでしょう。大パニックではないでしょうか・・・・。

この辺のニュースではトップニュースで取り上げられていますが、淡々と事実のみを伝え「避難してください」という感じ。「日曜日はどこか郊外にお出かけしたらいいでしょうね」なんてキャスターのコメントもあったり。規模こそ大きいけれど不発弾処理に伴う避難指示というのは時折出ているし、またか・・・という感じでもあり、うちは避難区域でもなかったこともあり「そうなんだ・・・」程度の反応なんですけど、いやいやこれってホント日本だったらすさまじい事になってるでしょうね・・・。

ドイツは日曜日はほとんどのお店がクローズしているし、中心部と言っても静かなもんです。平日だと余計に色んなところに影響が出てしまうでしょうし、日曜日というのは致し方ない。でもこれが日本みたいに逆に日曜日だから大混雑するような場合は大変なことですよね。でも日曜日だからこそ「どこかに行け」と言われても行くとこないし・・・ともいえる。

怒りのぶつけどころもないし、これに伴って損害の出た人もいるだろうし、だけどどうしようもないことで、警察や消防は定期的に記者会見をしたり情報を流したりしているから、必要な情報はちゃんと得ているし、もう従うしかないという状況ですよね。だからパニックになっているようなことも無く、ただ淡々と進んでいるという感じです。

不発弾が爆発することは無いだろうと言われているし「不発弾」ということに関しては「へー、あそこで見つかったんだね」ぐらいのニュースだと思いますけど、「朝から夜まで避難指示が6万人を越える人に出されている」という事に対しての人々の冷静さがすごいなあと。どうしようもないことだし仕方ないよね的なリアクション。そうなんですよね、クレームを言う先もないし受け入れるしかない。

何度も言いますけど、これ日本だったら本当に大変なことになってたんじゃないでしょうか。きっとワイドショーは色んな取材をするだろうし、近辺のお店とかを取材して「困りました」みたいな話題が続き、きっとこの避難者目当ての商売なんてのも登場したりして、はたまた「突然言われても困る!」って警察とか消防とかに怒りをぶつける人もいたりして、そして責任は無いのに謝る人が出たりして・・・。

ということで、避難区域に入ってしまった皆さん、1日がかりで大変ですよね・・・。せめて肌寒くない良いお天気だといいのですが。