Living in Germany

ドイツ人と国際結婚。夫&娘とドイツ暮らしです。

 

 

 

 

☆相手の文化を受け入れること

ドイツ生活も10年を超えましたが、ホームシックになったのは2回。環境にも周りの人たちにも恵まれて、辛い時もいろんな人に支えてもらえ、「帰りたいよぉ・・・(涙)」とブルーな気分を引きずることなく今日までやってきました。

 

本当に涙したのは2回。

 

1回は2月のカーニバルの時期。

 

その時期のみ放映されるSitzungと呼ばれる、日本語であえて置き換えたら「政治経済や世の中の出来事を風刺するようなネタの多い漫談大会」みたいなもの。全く意味がわからず、たとえ言葉がわかっても全く笑いのポイントがわからず面白くもなく、見るのも苦痛なその番組をお腹を抱えて大笑いする旦那を連日見たとき。(その時期はカーニバルが盛んな地域ごとのSitzungの放映が連日続きます)。今の私ならパソコンなりスマホなりに逃げて自分で好きなことをしますが当時はまだ可愛かった。旦那と一緒にテレビを見たりしていたので。

 

あの時に、何の楽しさも見出せない、ましてや日本人的には結構苦手な人も多い「仮装」まで付随するので更にテンションダダ下がりで、涙したこと。ホームシックというのかな、日本には無い文化を受け入れられず(受け入れなくても良かったんだけどさ・・・)、それで涙したこと。

 

そして2回目は、何年も前の話ですが「お正月」。これは多くの方が経験があるのではないかと・・・。

 

31日の大晦日に1年でこのときだけ個人ですることが許され販売される花火を打ち上げ飲みまくって騒ぎまくって酔いつぶれて午前様、翌1月1日は二日酔いで寝まくってダラダラするというのが主なドイツ人(←「主」と言ってしまっていいのか・・・いや、いいでしょう)なのですが、私が一生懸命ご飯を作って1月1日だから!と清い心でいたのに旦那が二日酔いでぶっ潰れて食事にも手を付けず寝ていた日に泣きました。

 

おまけに町は花火の残骸で汚いし(1月2日に清掃車が来て掃除していきます)、火薬の匂いとかも残っていたりするし、全く「清い」感じのない町、というか町なんかじゃなくても家の前の道からしてゴミだらけ。本当にこれは毎年毎年気分が下がる。

 

「文化の違い」というのは難しいこと。国際結婚、国際恋愛などでは必ずついて回ることだと思います。まだ日本とドイツであれば生活水準に変わりも無くその点では受け入れられることも多々あるので、もっともっと日本人が誰もいないような稀な国に住んでいる方なんて、私達には計り知れない文化の違いがあると思います。

 

まだ来てすぐの頃は「なんだこれ?」というわくわく感みたいなのもあって、目新しさも手伝って楽しかったりするのですが、それが毎年毎年続くと「はあ、、今年もか・・・」となってしまうのです。このブログを昔から読んでいる方ならご存知の「毎年"高齢”の卵探し」とかね。ご存じなくてお時間ある方は是非(笑)↓↓

 

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私の勝手な考えかもしれませんが、こういう文化の違いを受け入れる寛容さというか、その場に合わせたフレキシブルな行動や言動、とりあえず楽しんでます的な振る舞い、また本心は嫌でも表向きは受け入れてその場をしのぐ等、そういう能力は日本人はとても長けているように思います。もちろんそれはよくもあり悪くもあるので一概に良いとも悪いとも言えませんが。

 

「その場の雰囲気を壊したりしないようにする」、とか「空気を読む」とか「相手に合わせる」、とか日本人のもつ特徴があるからこそ海外で外国人とやっていけている所は多々あると思います。

 

旦那は私が何年も前のお正月に涙を流したこと、また年越しに一緒に日本に行ったこともあり日本では「静か」に新年を迎えること(もちろん若い世代でイベントなどはあるけれど・・・)そういうのを身をもって知ったので、私のお正月に対する気持ちはわかっている部分もあると思うけれど、でも心の中では理解できていない、本当は受け入れたくないということが節々から伝わってくる。

 

もともとパーティーとかクラブとかが大好きな旦那。若い頃はほぼ毎週踊りに行っていたらしい。だから大晦日の夜なんてのはもう盛り上がりまくってはじけまくる日。楽しくて仕方の無い日なのです。

 

今回の大晦日(前回もだけど)、これまた同じようにそういうパーティー好きな友達の旦那と意気投合し、飲んで踊ってはじけた大晦日。でもどちらの夫婦も「日本人妻」がお正月は大切にして欲しいという気持ちを毎年説明しているし、旦那達も”一応”従ってはいる。が、そんな2人が一緒になると「本心」と言うものが出てくるし、ましてやお酒の力もあるので、「お正月大切派」の私達に言いたい放題。

 

「雰囲気にブレーキをかける女子」みたいな言い方もされたし、「シルベスター(大晦日)をわかってない」とかホント色々言われました。

 

そんな時間を共にした日本人の彼女と改めてあの日のことを色々振り返り、

 

私達は生まれてから何の縁もゆかりも無いドイツの文化を黙って受け入れているし、あわせている。ここはドイツだからそれが当たり前だと思う。クリスマスは祝い方は違えどまあ日本にはクリスマスってのがあったからまだ許容範囲とはいえ「ニコラウスって誰やねん?」「クリストキント、は?なにそれ?」とか・・それでも山ほど疑問はある。

 

更に「イースター」とか「カーニバル」なんてのは「そもそも何の日?」ってな状態の私達だけど一応合わせているし、なんかよくわからないけれど乾杯したり、胃にもたれる食事に付き合ったりしている。

 

きっと娘が幼稚園に通えば「St.Martinの日」(ランタン行列)の日とかそういうのも出てくるがそれももちろん受け入れる。

 

そんな日々の中で1年の中でたった1日、本当にたった1日の「1月1日」を清らかな心と身体で迎え、おせちを食べ、新しい1年のスターとを切るという私達の気持ちを何故受け入れないのか?いや、一応は受け入れているけれど本当は嫌だから、そういう酔ったり同じ同士がいるときに本音がいくらでも言えるのだと思う。

 

私は、少なくとも私や私の周りのドイツ人と結婚している友達はいくら私達の間で「馬鹿らしいよねー」「何の日かよくわからないよねー」なんて本心を言っていたとしても、それを旦那や義理の家族などに真っ向から言う人はいない。だってここはドイツだし、ドイツに来ているんだし、ドイツの家族がいるんだから、その人たちが大切にしている文化や行事をいくら心で思っていてもお酒の力を借りたとしても否定したりはしない。そこが日本人のあえて言うなら「いいところ」だと私は思います。

 

もしあの大晦日、酔った男達が私達日本人女子に言った言葉やあの雰囲気が、旦那と私の1対1だったとしたら、私はもうキレてあの瞬間に荷物まとめて日本に帰ってましたね。友達がいたから、同じように1月1日を大切に思う同じ日本人の友がいたからあの場は何とかしのげた。と、同じことを友達も言っていました(笑)。もし一人だったら「夜中に帰ってこない時点で締め出し!」だと!

 

今年の1月1日は一応はなんとかなりましたけど、旦那の「二日酔いで気持ち悪い&寝不足」な感じは抜けずでしたが・・・。

 

やっぱり年越しは日本で!と強く思いました。別に親戚が集まるような家族でもないし、御節も私達が帰るならオーダーでもする?ってな感じだし、何も「お正月感」はないのだけれど、日本にいたいな。


国際結婚や海外在住ではなくても、普通に日本で暮らす人にだって、里帰りしたくない、親戚に会いたくない、お年玉大変!とか色んなことはあると思います。だからみんな置かれた状況で色々あるだろうなって思うし、人それぞれなんだけど。


何が書きたかったのかよくわかりませんし上手くまとめられませんが、こういうこともあるんだよってことで。


娘も寝不足の旦那も早々と寝てしまった元旦の夜に綴りました。


娘はどんな気持ちを将来持つことになるんだろう?