Living in Germany

ドイツ人と国際結婚。夫&娘とドイツ暮らしです。

 

 

 

 

☆人生で初めて救急車に乗る

つづきです

 

リナーテとその息子(60代の独身おじさん)と1日外出し、夜はリナーテの家のお庭で夕食、そして肌寒くなってきたので室内に入ることに。

 

私と旦那、娘はお庭の食事の片づけをしていてキッチンに行ったりしていたので、その場は見ていなかったのですが、どうやらその時にリナーテがお庭で転んだらしい。夜22時ごろ。

 

転んだことを知らず、片づけが終わってリナーテが座っている食卓の椅子に座りました。そこにおじさんも座ろうとやってきたときに「ママ!出血してる!」と言い出した。布製の椅子の座面が真っ赤になっていて、リナーテが椅子を移動したので直前まで座っていた椅子を見て息子が気づいた。座りなおした椅子も真っ赤な血がついている。

 

私たちは何のこと???って感じで、聞くとさっきお庭で転んだんだと。腕をまくって肘のあたりを見せてきて、そこに結構大きな擦り傷があり血が出ていました。

 

この傷からの出血にしてはおかしいけど・・・と思いつつもとりあえずその腕の止血。

 

おじさんに「救急箱あるの?」と聞いたら、車からVerbandskastenというファーストエイドのセットを持ってきて渡してきた(どの車にも搭載することが義務付けられています)。

 

そこから傷をカバーする布のようなものと包帯を取り出し腕の処置。リナーテは「ごめんなさいねー」みたいな感じで、ケロッとしています。痛くはないらしい。

 

処置は終わったものの、やっぱりこの血の量はおかしいよ・・とリナーテを立たせ、ちょっと触るね、と脚を触ったら黒いズボンで見えないけど血が滲んでいて、めくるとふくらはぎのあたりも血だらけ。

 

どうなってるの?と外から見ても何もわからないから、「ごめん、脱がすよ!」と言いながらズボンを下げたらお尻のあたりが真っ赤。まだ血も出てる。

 

これ、素人が何かできるものではない気がしてきて、とりあえず布で押さえたんだけど、もう救急車じゃないの?と言う展開に。

 

そもそも血が苦手なうちの旦那は遠巻きで見ているだけ、おじさんはちょっとあたふたしてる感じで、「とりあえず救急車に電話して!」と私がお願いしたら、おじさんと旦那とが「救急車は110じゃなくて112だよね?」「いや、112は消防だよ」という会話をしていて、そこに娘がすかさず「救急車と消防車は同じ番号だよ!」と助言。

 

おいおーーい、8歳に助けられてるぜ!とクスっと笑える。

 

命の危険はないと思えたから、そこまであたふたすることでもないんだけど、そもそも旦那はもう逃げ腰(血が見れない)だし、役立たず。

 

10分で救急車が来るとのことだったので、その間私はおじさんに「保険証、身分証明書とかある?」と聞けばおじさんがリナーテに「どこにあるんだ?」と強い口調で言い出して(焦ってるのもあるんだろうけれど、めっちゃ言い方がキツイ)、鞄の中と答えるものの、そのあたりに鞄がいっぱいある。

 

ないない・・・とおじさんが鞄を次々開けてるけど「今日持ってた鞄はそれじゃない!紺色の小さいやつよ!」と私がその日持っていたカバンを覚えていたので、それがキッチンにあって、そこに財布などの貴重品が入っていました。

 

が、保険証がない。どれ?どこ?とお財布ともう一つ、クリアファイルのようなものに予防接種証明書とかその他のカードなども入っていて、絶対ありそうなのに無い。おじさんが「2階のファイルから保険の書類を見てこようか?」と言い出した時に見つけました。

 

なんと、「紙」でした。何度素通りしていたか・・・。アルファベットは頭に入ってこないし、カードとばかり思ってたから。

 

 

そして救急車到着。ベテランっぽい隊員と、使えない若者(ほんと使えない!)。

 

ベテランがリナーテの身体を見ながら、何が起きたのかなどの状況を確認していく。

 

このベテラン、めっちゃテキパキしてるんだけどものすごい訛り。シュバーベン地方の訛りでぜんっぜんわからない。3割ぐらいしか理解できない!

 

それでも上半身の服を脱がせて、ほかに傷がないか見るよ!ズボンも脱がせるよ!とかその辺のサポートを私が行う。おーい、救急隊の若造よ・・・なにかしろー!と思うけど、その時点で彼はあまり役に立たなそうだなと私も理解。

 

パンツも脱がすね、と脱がし出血箇所を確認、止血をしたので「新しい下着を持ってきて!」と指示される。おじさんが寝室に向かい探すもなかったらしく「ママ、下着はどこ?」とまた怒ってる。リナーテももう89歳。耳が遠くてそこまでハキハキしてないから、1番上よ…としか言わない。

 

「私が行くわ!」と私が寝室へ。なんとなくわかるじゃないですか?この辺は下着だな、とか。おじさんはなんもわかってなくて、私はすぐに下着類のエリアを見つけたのでここにあるはず!と。リナーテ、さすがだわ、全ての物に完璧にアイロンかけて下着もものすごく綺麗に入っていました。

 

ついでにパジャマ、着替え、タオルもいるかもよ!とその辺のものを見繕って袋に詰めて現場に戻る。

 

救急隊が「薬のプランは?」と処方されている薬等の確認。それはさすがに私はわからん。リナーテが答えてました。あとコロナには感染したか?とか痴呆などはないか?とか確認がありました。

 

リナーテのおうち、素敵なんだけど物が多い。床にも色んなものが置いてあって、小綺麗にはしてるんだけどごちゃごちゃしていて、救急隊員も動きにくそうだったのでその辺のものをよけて場所を作っていたら、それを見た娘が「これはどこに置く?」「これもそっちに置くの?」とか聞いてくれて「ほかに何かある?何したらいい?」と。

 

もうね、私は娘に感動しましたよ。使い物にならない(失礼!)男たち(テンパるおじさんと、旦那はキッチンに引っ込んでるし)、娘がめっちゃ役に立ってくれて、本当に助かった。

 

旦那は常に聞こえてくる隊員の訛りを私がわかるように訳してくれたので、まあちょっとは役立った。

 

病院に搬送されることになり、ここは私が付き添うほうがいいのではないか?と、おじさんと旦那に聞くと、そうだよねという感じだったので、私も出る準備を。リナーテに付き合って結構飲んでたんだけど、もうそんなことは言ってられない。

 

一つだけ不安なのは訛りがわからないってこと。まあでもどうにかなる!と腹をくくり、同行することに。

 

「あなたは誰ですか?」と聞かれ、え?私?えーっと他人です、みたいな感じになりそうになり、旦那が「僕の母がリナーテの親友で・・・」と言い出すものの、おじさんがそこで「姪です!」ときっぱりと言い切りました。まあ、そうね、姪みたいなもんだわ!と。

 

実際には、私はリナーテからすると幼馴染の息子の嫁、ですね。

 

病院へは自家用車で付いてきてもいいし救急車に乗ってもよいと。飲んでいたし、車は置いて行った方が後々の事を考えると良いと思ったので、救急車に乗せてもらうことに。

 

「座ってください」と言われるも、ドラマの見過ぎ?てっきり後ろの患者の横に座るイメージでしたが、助手席でした(笑)。あれ?そうなの!?

 

助手席に座ってからも結構待たされた。後ろで処置をしてるっぽい。

 

 

運転は若いほうの隊員。運転ぐらいはやらないとね、という感じですが運転も得意ではないのか、もうね、クリープ現象ですか?というノロさ。いくら患者を乗せていても、法定速度ぐらいは出さないの?

 

サイレンはなっておらず、でも青い光がついていたからか、止まってくれる車が多かったけど、もう先に行って!というぐらい遅いから申し訳ないほど。

 

私は車内ですぐにおじさんと旦那を入れたWhatsappのグループを作りました。

 

ようやく病院に着いたのが23時。

 

私は救急の待合室で待つように指示されました。

 

なんと、そこから4時間!なーんの情報もなく待たされた。あまりにも不安になったので(私の事忘れてます?と心配になった)、途中で2回ほど聞いたけど「まだ処置をしてるから」とそれだけ。

 

24時頃、旦那が娘とホテルに行くとの連絡がありました。通常リナーテの家に遊びに行った日は1時間ほどかけて家に戻るのですが、偶然その日は翌日に近くで予定を入れていたのでホテルを取っていました。すごいタイミングです。

 

旦那が「後から病院に迎えに行くよ」と言ってくれましたが、見たら車で10分ほどの距離だったので、ならばタクシーで大丈夫だからと娘のことをお願いし(旦那と娘はそこでもう就寝)、おじさんは家で私からの知らせを待っていました。

 

まさか4時間たっても終わらないとは・・となり、おじさんが交代してくれて私はホテルへ行くことに。結局その後1時間ほどして、傷は縫ったこと、家に帰れること、他の緊急患者があったので時間がかかったという説明があったらしい。

 

23時に病院について、リナーテの処置が終わったのが4時前でした。

 

深夜3時ごろおじさんと交代した私はホテルへ行くためにタクシーを探しましたが、アプリで呼んでも全く無い。Ludwichhafenという小さくもない街の病院なのですが、そこが町に近いのか郊外なのかまではわからず、何度もアプリでトライしたらやーっと1台見つかったのが3時半ごろ。

 

ホテルの部屋に着いたころにおじさんからもちょうど「帰れそうだ」という連絡がありました。

 

なんだか長い1日でした。まさか人生初の救急車に乗ることになるとは!

 

結局私は病院で何の役にも立たず、ただ待つしかできませんでした。でも救急車を降りた時に、リナーテが私がいるのにびっくりして「あなたが来たの?」と手を握ってきたので、「大丈夫よ!私がずっといるからねー!」と。あの時のリナーテがほっとしたような感じだったのが忘れられません。

 

2日ほど座れなかったけれど、その後はそこまで痛みもなくいつも通りの生活が出来ているとのこと。良かったです。

 

あまり役には立てなかったし、命の危険があったわけでもないから、もし私がいなくてもあの時点で救急車を呼んでいたら同じ展開だったんだろうけれど、でも腕の処置とか持ち物の指示(保険証とか)を出したり、服を詰めたり、少しは役立てたかと。

 

おじさん一人だったら絶対あたふたしてたはず。

 

とにかく、今回はドイツ人の大人を差し置いて、外国人嫁と8歳が活躍した現場でした(笑)

 

娘には何度も、本当にありがたかったこと、動きが素晴らしかったことなどを伝えました。日頃は甘えたり、嫌だ―とか言いながらウダウダすることも多いけど、いざという時にあそこまでテキパキ動いてくれたなら、もう私は胸いっぱいです。しっかり成長してくれてると改めて感じました。

 

そして救急車の電話番号のナイスフォロー。幼稚園とか学校から消防署に行ったり、消防車や救急車が来て課外授業をしてもらっているだけあったね。でも娘は「救急車に書いてある」とクールに答えてました。旦那は「いざという時は警察に電話してしまっても、ちゃんと対応してくれるんだ!」とか意地を張っていましたが、今回は完全に8歳に負けてます(笑)

 

私は今回の出来事を通じて、我が家の救急箱など、見直さないとなと思ったこともあるので次の記事でまとめたいと思います(そんなに大したことじゃないんだけど)。

 

 

 

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