木曜日の祝日は、リナーテおばさんのところに行ってきました。
リナーテおばさんネタも時々登場しますが、義母の昔からの親友、というかもう家族。親戚状態です。
リナーテおばさんももう84歳。いつも元気だから思わず年齢を忘れてしまいます、それぐらい元気。8年前の私たちの結婚式の時は逆に歩くのもままならず椅子に座らないと辛いってな状態だったのに、今や歩く歩く、どこまでも歩いていくような状態。
1年前と同じバスツアー。
炎天下で延々とワイン畑を回り、ドライバーさんがひたすら歴史を語るというバスツアー。約2時間。
今年も炎天下!
ですが、この後雨が降ったのです。通り雨のような10分ぐらい空が真っ黒になって前も見えないほどの大雨。
運転手さんが急いで上がってきて天井を閉めました(手動)
ここからが地獄。だって雨はやんだし、外は晴れてきた。なのにこの天井が開かない。もちろんエアコンなんてないし、窓も開けない(日本人的には「あーいい風―」という感じの風、ドイツ人はあまり好きではない)。
ムシムシしてるし、汗も出てくるし不快感満載!お願い、天井開けてー!と思うものの、その雨を降らす雨雲がずっとあって、小さな町をぐるぐる回るバスツアーなのでその雲にまた近くなったり遠くなったり、だからか運転手さんも天井を開けてくれない。
もうこれ、本当に地獄だった。最近自分でも気づいているのですが、私は密閉された空間=空気が動かないところ、が苦手です。大きな施設だったら気にならないのですが、家の部屋とか暑いから寒いからではなく空気が止まっていることが苦手です。
2時間のバスツアーを終え、昨年同様運転手の話なんて何にも聞かず、目に入ってくるのはひたすらワイン畑なので、ただ座ってぼーっとしているというバスツアー。
その後、ワインのお祭りに。ワインの地域なのでこの時期はどこかで何らかのお祭りがあります。
朝から朝食も食べずに出発して2時間のバスツアーに参加し、喉も乾くしお腹もすくし、祭りでようやく飲み物にありつけたのがすでに14時。
ワインショーレ(ワインの炭酸水割)、グビグビ飲んでようやくランチ。その後、お祭りをブラブラして、リナーテおばさんが「ゼクト飲みましょ!」と買ってきてくれて
お祭りにつきものの子供の乗り物。小さな観覧車に乗りました。
チケットを買う時に、突然娘が「一人で乗っていい?」と聞いてきた。すごい、今までだと「一緒に乗るー」ってのが定番だったのに。聞けば2歳以上なら問題ないとのことで一人で乗りました。一体何周するのだ?と言うぐらいぐるぐる回る観覧車。
そして夜はリナーテおばさんの家に行って、また飲む。ハムやサラミ、チーズが並び、この地方の白ワインを飲みながらお庭でゆっくり。
こんなワイングラス初めて見た!
娘はお庭を走り回り、平和な祝日の午後、というか明るいだけですでに「夜」。
お庭にはイチジクの木があり、多くの実がなっていました。収穫は早ければ9月末だそうで、毎年食べきれないほど採れるのでご近所に配りまくって大変だそう。
「イチジクは生ハムとかチーズとかにぴったりね、でもねー、本当に一番合うのはウォッカに入れてグイっと飲むのよ!」とか、イチゴの話になれば「ラムに付け込んでね、ラズベリーとかも入れていいわ、とっても美味しいお酒になるのよ」とか、どの話も基本的にアルコールにつながるリナーテおばさん。
若い頃はよくラムやウォッカに漬けてお酒を作ったわー、もう今はやらないけどねー。と昔を懐かしんでいました。「私は水なんて飲まないわー!」と笑いながらも本当にワインをグビグビ。カッコいい。
パパもママも、そして唯一血のつながりのあった伯父さんもいなくなった今、このリナーテおばさんが一番旦那家族のことを知っています。一緒に暮らしたこともあったほどなので。
なので聞いてみたんです、旦那の実家から引き継いだいくつかのアンティーク家具、それがもともと誰のものだったか知っているか?と。古い家具だからどんな歴史があるのかな、と思って。
リナーテおばさんの息子(すでに定年)曰く、少なくとも自分が物心ついたときにはあの家にあった、それははっきり覚えている、とのこと。そしてリナーテおばさん曰く、私たちが引き継いだ家具は、パパのおばさんから譲り受けたものではないか?とのこと。旦那もなんとなくそんな話を聞いたことがあるとのことで、おそらくパパのほうの家族から譲り受けたと思われます。
リナーテおばさんは本当に壮絶な人生を送っていて、早くに旦那さんを無くし、女手一つで息子を育てました。昨日立ち寄った小さな町を歩いていたら、「昔ねー、ここでとある男の人にプロポーズされたのよ!」なんてエピソードも。結局は再婚することなく今までやってきましたが、今でも可愛らしいリナーテおばさん、きっと若い頃はとっても可愛かったんじゃないかな。
娘もリナーテおばさんにはとっても懐いていて、バスツアーでも隣に座る!と言って、いつしかおばさんにもたれかかって寝てました。そういや昨年のバスツアーでもおばさんの膝で寝てた。かなり会話が出来るようになってきたので、リナーテおばさんと娘の会話を見ているのも微笑ましい。
ドイツにはオパもオマももういないけれど、このリナーテおばさんやその息子、旦那のゴッドファーザー夫妻やベルリンのおばさんもいるので、本当のオパやオマはいないけれど色々と可愛がってもらっています。ふと気づけば、その全員と血のつながりは無いけれど、みんな旦那が生まれた頃から知っている、という本当に親戚のような人たちです。
みんな長生きしてほしいな。