Living in Germany

ドイツ人と国際結婚。夫&娘とドイツ暮らしです。

 

 

 

 

☆日本入国、ホテル隔離された私が考える水際対策の「ザル」

 

日本が水際対策を強化している中での一時帰国レポート

 

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この一連の水際対策を実際に経験した私が思う、水際対策の「ザル」とは。

 

水際対策がザルだとよく取り上げられていますが、皆さんが感じているザルって具体的になんなんでしょ。

 

オリンピック選手が陽性だったのに、濃厚接触者を隔離せぬまま大阪に向かわせてしまった。一般人とお手洗いが同じ。どれも要するに「想定不足」ですよね、そもそもザルにすら入ってない(笑)。そういうケースを想定していなかった、それはそれで気づけたので良かった、これを機にしっかり考えましょう、ってことじゃないかなぁ。

 

まあそれをザルというならザルと言えばいいと思いますが、オリンピック関係者から陽性が出てしまうことは避けられないことであって、ゼロコロナというのは今は考えられないものであるのは明らかなはずなので、1人出た、2人出たで大騒ぎしていても始まらないと思います。出たときにどうするのか、それさえしっかりしていればいい。

 

それをしっかりしてないから、みんな怒ってるんだよーって声が聞こえてきそうですが・・・。

 

 

 

 

私が考える水際対策の「ザル」は、

 

多額なお金がザルの中に入って流れて行ってるだけ

 

ですよ、と言いたい。ホントそこ!

 

ここ数日の投稿を読んでいただければ色んな無駄、やってるだけ感がわかっていただけるかと思います。

 

きっと皆さんの中には

 

・入国拒否しろ!日本に来るな!

・ホテルで2週間完全隔離にして全て自己負担にさせろ!

・取り外せないGPSリストバンドなどをつけて完全に追跡しろ!

 

色んな声が挙がってくることと思います。法的に出来ること出来ないこともあるでしょう。

 

 

 

実際に「これ、おかしくない?」と思ったのは以下の通りです。

 

現在、日本入国前に滞在した国・地域によって宿泊施設での待機が求められています。私も3日間の待機(隔離)を経験しました。

 

その「日本入国前に滞在した地域」というのは全て自己申告です。私が「ドイツ」といえば「ドイツ」→(当時は)3日隔離、英国と言えば6日隔離。私がもし隔離が不要な国の名前を挙げれば不要です。誰も何もその裏を取りません。私はオランダからのフライトに乗りました。この記事を書いている今現在、オランダが滞在地域の場合は隔離が必要です。ドイツだと不要です。同じ飛行機に乗ってきても国によってホテル隔離の要・不要があるのです。

 

これは住んでいる国ではなくて過去14日内に滞在歴のある国です。例えば出張で2泊ほどロンドンに行ったドイツ在住者が出張の直後に日本に行った!という場合は、英国も滞在地域の対象になります、がそこまでもう調べきれないというのが現状かと・・・。

 

 

 

何をもとに申告が正しいことであるのか、山のような書類を記入しましたが、どこにも今住んでいる国の住所などは記入していません。ドイツから来たっていう私の申告以外は誰もわかりません。

 

特にヨーロッパ路線はEU各国をはじめ、アフリカや中近東から経由して乗る人がたくさんいます。一つの便に色んな人が混在しているのです。

 

同じ国でもアメリカとかはさらに州によって違うようで、もうどうやって管理してるのだ!?

 

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便ごとに決めろ、とは言いませんけど、これってこのままでいいの?って思います。

 

私達海外在住者は、登録者には外務省からメールを都度受け取っています。どこの国が強化されたとか緩和されたとか日々メールが送られてくるのですが、

 

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このところ、実際にドイツが7月1日からホテル隔離不要になったように、立て続けにいくつかの国のホテル隔離が不要になっています。

 

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日本の皆さんには、メディアででも取り上げられない限りあまり目に触れないところで、色んな国からの渡航時のホテル隔離が緩和されています。

 

 

 

一方で更に厳しくなる地域もあります。

 

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まさしくインドネシアに住んでいる友人がいるのですが10日もホテル隔離はさすがに無理・・・と言ってました。私も3日は我慢できたけれど10日なんて無理だと思います。

 

こんなに様々な隔離対象国が日々変更されていますが、それを全て自己申告をベースに対応しているところに疑問を感じます。

 

そしてもう一つ、私は今回、急に帰国を決めたのですが、出来れば長く日本に滞在したい、とは言え、娘が通う幼稚園で年長さんのお別れパーティがあるのでそれには参加したいという娘の気持ちを優先したかったのですが、幼稚園側は「7月の2週目あたりかなあ…はっきりしたことは言えないわ、それより遅いかも…」とのことで(サッカーでドイツが勝ち残るかによって試合日程が変わること、コロナの緩和情報が入ればお別れ会を幼稚園全体で開きたいのでその情報を待っている事が理由らしい)、私たちが日本を出るときはまだその日程が決まっていませんでした。

 

もし予定より早まれば、復路の日程を変更してでもドイツに戻ってくるつもりでした。その場合、その日程によっては日本滞在が14日以内となり、自主隔離期間にとんぼ返りすることになるのです。

 

 

 

この自主隔離期間に再度戻るということは正式に許されているので何の問題もありませんが、その可能性もあるということを関空の到着時に申告しました。が、誰もそれについてどうすればいいのか教えてくれません。「誰かに伝えたらいいですか?どこかに連絡したらいいのですか?」と聞いてもみんな「わからない」と。結局すべてのポイントで聞きましたが、「健康管理センターに電話して聞いてください」だそうで・・・。

 

そしてその話をMySOSから電話を受けた時に質問してみたんです。そしたらその人が「上の者に確認します」と言って確認してくれて出た答えが「電話も通知もメールも無視していいです」ということでした。便名とかいつ日本を出るとかの情報もいらないらしい。

 

えーー、それでいいの?ホントに?

 

でも、たとえ申告したとしても横のつながりがなさそうなので、結局どこにも連絡が入らないと思います。つまり私が3日で帰ります!といえばそれまで。向こうはそんなことも知らずに2週間メールを送り付け、MySOSで連絡してくるのでしょう。出なくても反応しなくても別になんのお咎めもないものだから、そうやって自然に2週間が終わってくのでは?と思います。

 

ほんといいのかねーそれで。

 

とは言え、じゃあどうしたらいいの?と聞かれても私も何も言えません・・・。どうすべきがいいのでしょう、言いたいことはいくらでも言えると思いますが、法的なルールを順守した上での水際対策ってどうあるべきなんでしょう・・・。

 

 

 

ただ、一つ言いたいのは、海外から来たから、外国人だからということでただただ「危険、コロナ陽性者」みたいなレッテルを貼るのはどうかと思います。私が感じるのは囚人のように隔離されたホテル生活からも「自分(日本)は安全」「あなた(外国からの入国者)が危険」という雰囲気が伝わってきます。

 

日本が完全に安全で、コロナもゼロで、(できないけど)ロックダウンをしたりして感染を抑えたという状態で「水際対策」というならまだわかるのですが現状はそうではないような。でも、オリンピックもあるから「海外」というのがより一層強調されて、「海外=危険」みたいな考えに少なからずなっているのではないでしょうか。

 

それぞれの国によって状況は違うので、本当に深刻な国もあります。でも、深刻だと思ってるのは日本側から見ただけで、実際は日本の方が酷くないかな?っていう国だってあります。

 

ドイツは日本を「安全国」としています。陰性証明は必要ですが隔離は必要ありません。でも日本はドイツを(というかもう海外全部を)「危険国」としています、これって相互で認め合ってのことだと思うんです。片方が許しても片方が許さない、そんな関係でいいのでしょうか。

 

 

 

ドイツでは無料でどこでもフラッと立ち寄ってコロナの検査が出来ます。迅速抗原検査ではありますが15分で回答が来ます。セルフキットもワンコインでおつりがくるような手軽さで販売されています(この間は80セントでした、100円レベル)。「今日は祖父母に会いに行くからテストして行こ!」とか「レストランで食事したいからテストしよ!」とか、テストがとっても身近です。もう何回受けたかわかりません。

 

ワクチンも進み、私の身近でも受けたという人が沢山出てきました。ワクチンは思うように進まない、かと言って日々検査しているわけでは無い、そんな日本の方が危険だよね、って声も聞きます、日本では「海外からの人が危険」って扱いですが、「日本に行くのが危険」って思ってる人もいると思います。

 

 

 

そして、日本でもワクチン接種を!って騒いでますが、それだけワクチンに有効性があると言いたいわけですよね。だったらワクチンを接種した人としていない人で水際対策を分けるとか、そういうこともしていくべきではないでしょうか。

 

ドイツでは

 

・ワクチン接種済み

・陰性証明がある

・コロナに罹患し回復したことを証明できる

 

大抵この3つが同じ扱いとなっています。ドイツに入国する時も私はワクチン接種済みだったので陰性証明は不要でした。娘は6歳未満なので不要。日本はワクチン打とうがなにしようが、赤ちゃんであっても事前に検査して陰性証明を持参、到着時に再度検査が必要です。入国時の検査で鼻に棒を入れられて泣いている赤ちゃんたちを見るのが心苦しかったです。

 

 

 

なんかちがう、そこじゃない、それじゃない感が多い日本の水際対策。これを人々はどこまでわかって「ザル」というのでしょうか。「ザル」だと騒げば騒ぐほどまたお金が注ぎ込まれ、やってます感しかない対策が追加され、水際対策強化と名ばかり対応になる。

 

多額の税金を注ぎ込むのはそこじゃない、それじゃない。もっと感染防止に必要な対策、例えば無料簡易検査がどこでも誰でもできて、自分と周りを守るために、そして人が集まるイベントなどを安全に取り行えるようにしていく等、国内での感染を防ぐ、そういう方向にしていくのも大切。

 

そしてもちろん、コロナに感染したら周りの目を気にして隠さず、しっかり療養できる環境、人々の考え方、仕事ができない間の補償等、感染したことで不利益になるから感染を隠すというようなことにならない社会の実現。(とはいえ、これは何かを整備するだけではない国民性の部分もあります、私も日本で社会人をしていましたから、体調が悪くても出社したし、熱が下がって多少フラフラしてても仕事をしているうちに元気になったりしたし、早々に会社を休むという選択肢が無かったです、なかなか仕事は休めませんよんね・・・)

 

法律でどうしても出来ない事はできない以上、完全に外国からの人の動きを止め、その人たちを拘束する事はできません。だから、出来る範囲でのこと=やってます感を増やすことしかできないし、限界があります、もうやる事は大いなる無駄を含めてやってる、仕方がない状態まで来ていると思います。だから結局、人々が「ザル」というポイントが出てしまう。でも、これ以上のお金を注ぐのはそこじゃない!

 

これは私が海外に住んでいて、自分が不利益を被っているから「これ以上厳しくするな!」とか言っているのではありません。

 

水際対策の現状を知っていただく事で、何が行われ、どんな無駄があるのか、責任の矛先を「水際対策」に向けるのではなく、同じ税金を投入するのであれば、感染を抑えるのであれば、もっと大事なことがあるんじゃないか?と一人でも多くの人に気づいてほしい。

 

 

オリンピックを中止にして「ヒト・モノ・カネ」をコロナ対策に注ぐべき、そんな声があがってますが、中止にしたら本当に注ぐべきところに注がれるのでしょうか。

 

オリンピックの問題はオリンピックの問題でいろんなことがあると思います。オリンピックは開催するのに、運動会が、フェスが…中止されるのはおかしい、その気持ちもわかります、同感です。

 

だからオリンピックを中止にしろ!ではなく、オリンピックも運動会もイベントも安全に開催できる方法を見つける方が大切だと思います。

 

何名以上なら、どの感染状況ならやって良いのかダメなのか、周りの目を気にしての判断や根拠のない外圧でキャンセルしたり諦めるのではなく、明確な指標がまずは必要。街角で気軽に簡易テストができたら、みんな事前にテストに行ってきてください!その証明を持って来てください!って、みんながテストを受けて、安心して人が集まれる、イベントが開催できる、そんな世の中の体制をつくることが今、必要なことではないでしょうか。

 

お店の営業スタイル、登校、他人との接触からレストランのオープン、パーティーやイベントの開催まで全てを細かく決めたドイツの最終的な指標。それまでは州ごとにバラバラとしていて足並みそろわず、もうまとめきれないという段階になり最終的にベースとなる指標が出たことで、みんなが動きやすくなったのは事実。

 

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参考までにドイツ語ではありますが、こんな感じで10万人当たりの感染者数を指標にした数値がどうなるかによってステップが1から5、それ以上に設定され、ステップ3~5においては感染者数によっての対応の違いまで表しています。何をしていいのか、何がダメなのかそういったことがまとめられました。その指標となる感染者数はインターネットなどで簡単に確認することが出来るようになっています。

 

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でもどれだけ指標を作っても、そこまでしても感染はゼロにはならないのも事実。陰性証明があるからと言って今その時点で陰性とは限らない。だけど、もうそこを指摘していたら進みません、そこは割り切って(という表現は適切ではないかもしれませんが)、そうなった時に受け入れることのできる医療体制とか、その場の対応とかがしっかりしていれば良いと思います。

 

「ゼロ」を目指していたら何もできないし進めない。そこの割り切りも必要。イギリスが舵を切りましたが、賛否両論あるもののそうやってどこかでターニングポイントがないと、いつまでも終わらないと思います。

 

 

 

「あんたが帰ってきたこと、周りには言えないわ!」

 

という私の母、そうだよね、今はまだそうだよね。

 

日本に行く外国人の皆さんが、海外に住む日本人の皆さんが、コソコソ引け目を感じず、日本に行ける日が1日も早く来てほしいです。そして世界のほとんどがもう以前のように生活を戻し、コロナと上手く生きていく方法を見つけて進みだした時に、まだ水際対策だの、緊急事態宣言だのってワーワー言ってたら、本当に海外から見放されそうな気がします。すでにそういう感じが伝わってくる・・・。

 

 

 

ここ数日驚くほどの閲覧数で、興味を持って読んでいただけたのかなと感じております。誰もがみんな同じ意見ではないし、私は今回「水際対策」という立ち位置からの意見なので様々な面で偏っていると思いますし、反対も、納得できない部分を持たれた方もいると思います。気分を害された方もいらっしゃるかもしれません。

 

ただ、私が私なりに感じた、客観的に見れるからこそ気づいた水際対策の無駄さを知って欲しかった、何かを考えるきっかけの一つになればな、という思いでした。

 

正しい答えってなんなんでしょうね…。どうしたらいいんでしょう…、そんな思いをもちつつも、日本の外から見守ることしかできません。

 

長々と読んでいただきありがとうございました。また明日からはドイツの何気ない日常を綴るいつものブログに戻りますね!

 

 

 

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