今年はコロナコロナな1年でしたね。
私の場合、仕事の環境が様変わりしました。オフィスに行くことも減って、今はKurzarbeitという操業短縮手当を受け取りながら今までより短い勤務時間になっています。
この先どうなるんだろう・・・。不安は一杯。
そんな中、色んなことがありました。
13年一緒に働いたドイツ人同僚が会社を去りました。彼女の意思ではなく去ることになってしまいました。こんな勤務スタイルだから最終日も個人的に会えなくて、直接お別れも伝えられず、電話で話すしかできなかったのですが、彼女が私にかけてきた言葉の数々が、よく見てるなーっていうか、13年も一緒にいたしよく理解してくれてたんだなとすごく感じました。
たまにぶつかったりもしたんだけれど、それでも彼女は私になんやかんやと仕事を頼んできた。「あなたにお願いしたらちゃんと最後までやってくれるっていう信頼感があったし、その通りいつも完璧にサポートしてくれた。あなたは何かをまとめたりレールに載せたりする事が得意、誰もやろうとしないこともあなたはみんなのためにやってきたわよね。あなたのおかげでみんな仕事がやりやすくなったのは間違いないわよ！」と。
嬉しいよー、そういう風に思ってくれていて。まあ、私にはそういうことでしか彼女をサポートできなかったし、ドイツ語では太刀打ちできないから表に出てもらって、私が裏で支えたことも沢山あったし。
もう一人、別のドイツ人同僚は、同じころに仕事を始めたのですが彼女は今、昇格してマネージメントの一員。私の人事評価をする立場です。本来なら年度の途中に中間人事面談があるのですが、こんな状況なので今年はその中間人事面談は無し、ということになりました。
でも、話したい人はぜひ話しましょうって事だったので、オンラインでミーティングを設定し話す事になりました。
オフィスに行っていれば連日顔を合わせて、仕事のことはもちろん、子供の年も近いしプライベートのことも話す仲ではあるのですが、最近会うこともすごく少なくて、そしてある問題が勃発して本当は色々と話をしたいけれど、彼女はマネージメントという立場として、その件は私達スタッフと話してはいけないという状況になっていました。それでも、もし毎日顔を合わせていれば、「ここだけの話さー」とか言いながら、話も出来たとは思います。でもこんな状況でわざわざ電話連絡してまで話すことでもないし、オンラインでもそういう状況は難しい。
人事面談の日、私はそのことに触れずに面談することもどうかと思ったので「コメントは要らない、聞いてくれたらいいの、聞かなかったことにしてくれたらいいから」と前置きした上で状況や気持ちを伝えました。
すると彼女も「あなたと10年以上一緒に働いてきたものとして、上司と部下ではなく同僚として、仲間として個人的にこの件で話がしたかったの、いままで（話せなくて）苦しかった・・・」と泣き出してしまいました。そこからは2人して泣きながら面談（笑）
話をしても問題は解決しない。ただ、私の評価を下す立場の彼女が私の気持ちをわかってくれているならばそれでいいと思ったし、だから話が出来て良かったと伝えることが出来ました。
ここ数ヵ月本当に色んなことがあって、モチベーションも下がったし前向きに働けないし、何のために働いてるんだ？私は単に会社の駒なのね・・・。とかそういうこともありました。でもそういうことがあると逆にいつも話さない同僚とか、新たな団結力が出来たりするのも事実。
国籍も違うし言葉も違う、お互い母国語で話せたらもっと分かり合えるのかもしれないのに！と悶々とすることがあるのですが、今回会社を去った彼女、泣きながら面談した彼女も、しっかり分かり合えてたんだなって思えました。
今年は本当に色々あったけれど、ある意味忘れられない1年。まっ、コロナのことなんてこの先、人生で忘れることなんてないでしょうけれど・・・。いつか「あんな日もあったな―」って笑って懐かしめる日が来るといいな。
先日雑貨屋さんで見つけたポストカード。
よく見るとコロナウィルスの形。
「2020年を削除して新たにインストールしてもいい？」ってメッセージ。このカードの色合いみたいに明るく爽やかなことではないけれど、でもホントそういう気持ち。
でも削除しちゃいけない大切な事も起きた年だったとも思います。
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