Living in Germany

ドイツ人と国際結婚。夫&娘とドイツ暮らしです。

 

 

 

 

☆大切な伝統職人の技を守って行きたい

 

私がドイツで仲良くしているKちゃん。ドイツの木工製品、ザイフェンの職人が作る作品が大好きで、もう博物館開けるよ!って言うほど色んなものを持っていて、そして詳しい。

 

私も彼女に出会ってから、古いものには良いものがあるということを学ばせてもらいました。片付けが大変だった義理両親の家から出てきたガラクタについても色々教えてもらったり、そして誕生日やクリスマスなどにプレゼントしてくれたりで我が家にも色んな木工製品があります。

 

娘の入学式にやってきたこの子もKちゃんからのお祝い。

 

 

www.livingingermany.me

 

職人さんによって味も違って、本当に精巧な製品です。義理両親からもらった10ユーロのクリスマスピラミッドなんて「こけし」でしたから(笑)。もう一目瞭然です。

 

そんな彼女から先日聞いた話。

 

本当に詳しい彼女だからこそ分かったことだと思うのですが、彼女の家に昔からあるオーナメントにも貼られているこのステッカー

 

(写真掲載の許可も貰ってます)

 

これはエルツ地方で作られたもの。experticというのは当時の連盟の名前。その下にはMade in German Democratic Republicと書かれています。

 

彼女によると1968~1995年まで旧東ドイツにある工芸品社団法人が登録した商標だそうです。

 

Wikipediaより

Expertic®は、ドイツ民主共和国の商標協会のブランド名で、その目的は、職人ビジネスの数多くの製品を宣伝し、生産者の権利を保護することであった。

赤いエクスペリメンタルロゴが入った製品は、現在でもコレクターズアイテムとして扱われている。

 

上に書かれているようにコレクターズアイテムとしても扱われていることから、この協会の名を知っていた彼女が、昨年のクリスマスマルクトのオーナメントショップで真新しいオーナメントに expertic と書かれたステッカーの貼られた品物が売られていることに気づきました。

 

そこから調べて彼女が行きついたのがとある会社。オリジナルのexperticという協会ロゴの権利が切れて登録抹消されていたロゴを、そのとある会社が2004年に商標登録したようで、このロゴが新しい製品に使われ始めたようです。

 

そしてその会社が販売しているものはMade in Chinaなので、エルツ地方の職人さんが作ったものではありません。

 

ロゴも権利が切れたものであるため、決してダメなことをしているわけではないですし、何か嘘をついて売っているわけでもないので、何も違法なことはしていない。

 

だけど、だけど、だけどなあ・・・ねぇ・・・。

 

Kちゃんから、職人さんたちの深刻な跡継ぎ問題、一つ一つ作っているから大量生産はもちろんできないけれど、そんな大切な伝統を守っていきたいと思う熱い気持ちを日々聞いているのですが、本当に素敵な品を職人さんが実際はいくらで卸しているのか、みたいな話を聞くと本当に悲しくなるほど安い・・・でもそうじゃないと売れないというのが現状なのかもしれません。

 

大切な伝統はこれからも守って行きたい、でも一方で手に入りやすい価格からその世界に飛び込んで、職人さんのホンモノに出会う人がいるとも思います。

 

だから一概に否定はできないんだけれど、でもそのロゴの本当の歴史を知って、そういうビジネスもあるんだな・・・と。そういう会社の存在を理解したうえで、安いものに手を伸ばすのか、それとも丁寧に作られた伝統工芸品に手を伸ばすのか、私自身も考えるきっかけとなりました。

 

そんなKちゃんの詳しいエルツ話や今回のことを書いているブログ

Kayaとののんびり生活 どいちゅらんど

 

大阪にあるお店、アトリエCoCoRo、このお店のMekikiさんのページではKちゃんが見つけたものが販売されています。このCoCoRoさんはエルツ地方の伝統品を沢山取り揃えておられ、職人さんの伝統工芸をとっても丁寧に大切に扱っておられます。

 

 

 

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